オズのトロット
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第八幕その十
「似てるわね」
「そう思います、僕も」
「じゃあ貴方達はお人形のお家に入るのね」
「そうなんですね、人間のまま」
「そうよ、じゃあ夜はね」
「あちらのホテルで休ませてもらいます」
「ベッドはふかふかですぞ」
キャンディマンはベッドのお話もしてくれました。
「おもちゃやお人形の栄養は笑顔なのですから」
「人の笑顔ですか」
「ですから笑顔になって頂く為に」
「ホテルの中もですか」
「最高のものです」
「おもてなしは最高のものですか」
「そうなのです」
まさにというのです。
「テーマパーク全体にしても」
「成程、そうした場所ですか」
「そうなのです」
まさにというのです。
「この国は」
「私達は確かに何も食べたり飲んだりしないけれどね」
「お身体への栄養はですね」
「必要がないの、けれどね」
ドウ一世が皆にお話した通りにです。
「心の栄養は必要だから」
「それで、ですね」
「来てくれた人達に笑顔になってもらってね」
「その笑顔を見てですね」
「心の栄養にしてもらうの」
そうしているというのです。
「いつもね」
「そうだったんですね」
「そう、だからね」
「僕達にも」
「笑顔になってもらう為に」
是非にというのです。
「最高のおもてなしをさせてもらうのよ」
「おもちゃとして」
「おもちゃもお人形もぬいぐるみも何故あるのか」
このことからもお話する女王でした。
「人に笑顔になってもらう為よね」
「特に子供にね」
「だから本能として人に笑顔になって欲しいの」
「だからですね」
「そう、遊んでもらってね」
おもちゃの国の中で、です。
「最高の気分で。そうしてね」
「その時の笑顔を見て」
「私達も笑顔になってもらうのよ」
「そうなんですね」
「だからここでも楽しんでもらいたいし」
テーマパーク自体でもです。
「ホテルでもね」
「楽しんでもらうんですね」
「そうして欲しいの」
こうカルロスにお話するのでした。
「是非ね」
「わかりました、それじゃあ」
「次は観覧車でね」
「楽しませてもらいます」
笑顔で言ったカルロスでした。
「これからも」
「ええ、それじゃあね」
「今から」
是非にと言うのでした。
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