| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

雪音クリスの休日

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
< 前ページ 目次
 

01

 週末のリディアン音楽院では異変が起こっていた。「あの天*五輪武闘会からもう三か月か、早いものだな」みたいな感じで会話するシンフォギア装者の間に、深刻な顔をした切歌がいた。
「最近、クリスセンパイの様子がオカシイのデス」
 クリスは「友達もいない」のに休日には毎週のように外出届を出し、外に遊びに行っているとの一報が、切歌から響達の耳に入れられた。
 切歌と調だけの追跡では振り切られたので、今週は響、未来にも応援要請。翼とかマリアは仕事に忙しいので参加要請は見送られた。
「貧乏な高校生が、それもSONGの安月給では賄えないほどの贅沢をして、「回転しない寿司が美味かった」だの「食べ放題じゃない炭火の焼き肉を食った」とか、毎週のように新しい服や靴を持って帰って来て、ブランド物の財布とかバッグ、ケータイも流行りの最新機種を買ってモラッテイマス、それも「友達なんか一人もいない」センパイが遅くまで遊びまわって、帰ってきたときには声も出ないぐらいに喉をヤラれていて、ガラガラの声で月曜を迎えているのデス」
 すでにクリスが何をしているのか、確信を得ているような表情で語る切歌。

「そ、それはやっぱり、友達とカラオケ……(クリスに友達は存在しない)一人カラオケとかで……」
 悪い予感を振り払うように、安いカラオケ屋にお一人様で陣取り、ジュースやリモコン片手に歌っているクリスを想像して涙ぐんでしまう未来。
「まさか、ココロの中のオトモダチとか家族を作ってしまって、脳内で会話して家族パーティーでもしているつもりになって、何時間も全曲一人で歌い上げちゃってるんじゃあ?」
 非常に失礼なことを考え、星飛雄馬の誕生日状態で、お一人様パーティーを毎週のように開催してヤラカシてしまって、脳内友達と笑いあい、会話も歌うのも食べるのも、全部「お一人様」なんじゃないかと想像してしまう。
 日常アニメの「ゆゆ式」でガイジンさんに言われていたように、お母さんと呼ぶ先生とヒロインだけが実在の人物で、クラスメイトで部活仲間の二人は、別のクラスメイトからは「無視される」「居ないように振る舞われる」「話を適当に合わせて、会話できない人物に相槌で済ませる」のコンボで、脳内友達を発生させている気の毒な人だと結論付けられた。
 そんな人物を一般生徒から隔離したり、アッチの世界に旅立ってしまった人物を経過観察するために部室に一人で閉じ込められているのが「ゆゆ式」と言う治療方法で、教師で精神科医からの経過観察日誌だと言われていたが、クリスもその同類で、家族を失って寂しすぎて、壊れてしまってアチラの世界に旅立ってしまっている人扱いをされてしまった。
「そんな寂しい思いをさせてたなんてっ! 私達が付いていながらっ」
 路上でぶっ倒れていた所を拾って来て、デカイ乳をした女に体操服を貸したり、クリスとも多生の縁があった未来は泣き出してしまった。

「援 助 交 際 !」
 響は一瞬で円環の理から結論を導き出し、クリスのソウルジェムは既に腐っていて、金持ちのオジサンを探してパパ活してしまった、超ファザコンのクリスの姿を想像した。
「クリスちゃんは渡航先でお父さんを亡くしてしまったから超が付くぐらいのファザコン娘! 西洋では「神父の恋人」と呼ばれるキャラで、指導的な人物、例えば先生とかセンパイの男性には、す~~~~ぐ恋をしてしまって、デレデレのラブラブで、「パパァ」とか言って腕を組んで街中を歩き回ったり、パパに「オネダリ」をして洋服を買ってもらったりバッグを買ってもらったりして、例え円光現場を押さえたとしても「あたし、本当のパパを探してるんだ」とレイプ目で言われてしまって、私達シンフォギア仲間の愛では決して救いきれない心の闇を抱えてしまったんだわ」
 父親だとか禄でもない男しか知らない響は、クリスと援助交際したり、パパとして愛人契約して月に30万ほどのお小遣い契約をしたり、欲しい物やオネダリされた物は小遣いと別に何でも買ってもらえて、その代償として何時間も痛めつけられて、縛り、吊るし、貼り付け、くすぐり、鞭打ち、青竹打ち、三角木馬、フィーネにやられたみたいに電撃ハリツケお漏らしプレイまであり、帰って来た頃には泣き叫び過ぎて声はガラガラ、精も根も尽き果ててレイプ目のまま泣いて眠り、パパに叱られて何時間もお仕置きされてしまう、イケナイ遊びに夢中になっているクリスの姿を想像した。
「うら若い女子高生、それも心の闇を抱えまくったクリスちゃに、パパが居ないのに付け込んで、あんなダップンダップンでバルンバルンの小柄狂乳を、真っ赤になるまで思う様揉みしだいて……」
 女子高なので、教えられもしない性知識とエロ妄想は、リアル友人経由でガンガン注入されエッロエロ、乾ききった砂漠の砂がいくらでも水を吸い込むように、勉学方面は決して吸収しないのに、性的な事だけは脳の一番大切な場所に記憶してしまう、女子高生としての本文を発揮した。

(けが)れて(ただ)れた、大人のカンケイなんだわ」
 調も女子高生としての本文を発揮して妄想を開始。
(最初はほんの火遊び程度で始めた円光も、女を抱き慣れた大人のテクニックに篭絡されてしまい、あっと言う間に抱き頃年頃孕み頃のメスとして開発されて、もう若い体が火照って火照って仕方なくて、一人遊びなどでは決して満たされない欲求を男に求め、毎週のように「リディアンの制服を着て」外を出歩いて、気に入った父親によく似た男性に自ら体を売り、日に何度も何度も穢れたタイケンをして、朝っぱらから連れ込みホテルでドーブツのように鳴いて善がり狂って、背骨が折れるんじゃないかと思うぐらい仰け反って白目剥いて、自分からオスの腰に足を回してだいしゅきホールド、一応避妊はするものの、ゴム製品を自分で外して生で咥え込んで全部吸い出し、オスの汁を一日に何度でもゴックゴック飲んで、まるでサッキュバスのような生活をして胃袋満タンに飲むまで帰るのを拒否、制服を着たまま売春婦のように繁華街を歩いて、喉がやられるまで父親年齢の男を咥え込みまくっているんだわ)
 というクリスの姿を妄想した。
「ああ、そんな事まで……」
 鉄腕アトムみたいに、下の方から何か注入されると、目のエネルギ-ゲージが満タンになって行くクリス。
 調は寡黙なので妄想が一番エロエロである。所謂ムッツリと言われる人種であった。

 同室同房の切歌も、もちろん響や調と同じ結論を円環のお断りから導き出していて……
「エ? あたしらも本当のパパに抱っこして可愛がってもらって、エッチな事したらお小遣いまで貰えて、欲しい物は何でも買ってもらえて、パパに甘えて甘えて腕にしがみついて、頭ナデナデでも、抱っこでも、シーシーでも、フキフキでも、何でもして貰えるデスか?」
 などと違う方面にまで妄想がハッテンしていた。
 切歌も女子高生なので、頭の中はエロエロな事しか思考できない。

「「「「すぐにセンパイ(クリスちゃん)(雪音さん)を助け出さないとっ」」」」
 明日は四人でクリスを付け回して、休日にナニをしているのかもハッキリさせて、自分もエロエロなケイケンをできるのなら実行してハツタイケンとかも済ませたかった一同。(未来を除く)
 何なら優しくてお金持ちのパパを何人か紹介してもらおうとしていた。(未来を除く)

 翌日
 リディアン音楽院も、外出時は身分を偽らないで歩くよう、J隊みたいに外出時は制服姿が推奨される。
 今時そんな伝統だとか守る奴は存在しないし、外出時はおしゃれをして外に出たいのがイマドキの女子高生である。
 本日のメンバーは変装もして、帽子を被って薄い色のサングラスなどして、切歌と響は男装して相方とのデートを装い準備をした。
「そんな、男装して私とデートだなんて、響ったら……」
 桃色幻想している未来をヨーヨー投擲で始末する調。ちなみに調は現職のスケバン刑事である。
「偽善者……」
 それでも、一回頭に穴が開いた神獣鏡(シェンショウジン)の装者は頑丈だった。
「あいたたた、今日の雪音さんの外出届は9時からだわ、理由は「家族との面会っ?」ああっ」
 未来は存在するはずがないクリスの家族を思い、朝から泣き出してしまった。
 お墓参りから墓の前での会話、どこかに出かけて家族と食事でもする振りをして、遺影を持ち歩いたりする間に心がどんどん病んでしまって、人形やぬいぐるみを持ち歩き日常会話。
 目の前にパパやママや妹弟までいる幻覚を見始めてしまった、かわいそうな知人のために涙を流した。

「イイエ、きっとエンコーデス」
 もしクリスが、毎週買ってもらっている新しい服ではなく、リディアンの制服のまま外出しようとすれば円光確定。
 さらに「弓道部の練習着とか、水泳の水着とか体操服も持って来てよ」と指定されていて、紙袋に入れて持ち出そうものならビデオ撮影会まであり、「射形が悪いようだ」とか後ろから抱き締められて性的指導。
 今後「S.O.N.G現役活動員、聖遺物(シンフォギア)装者、援助交際疑惑」などと週刊誌、テレビ、ネットで報道されれば色々と終わりである。
 クリスはリディアンからも即退学処分、SONGにも居られなくなり、イチイバル装者に対して超法規的処置が行われたとしても、テレビ以外の報道規制は出来ないし、ネットでの工作とか五毛党とかに依頼してもネット上の緘口令など不可能。
 もし愛人契約を打ち切って、逆恨みされてリベンジポルノとかネットに流されると人生も終了。
 南米とか地球の裏側でも、ノイズからは逃げられてもネットからは逃げられない。

 そんな一同の前に、部屋からクリスが出てきた。
「よ~し、体操服も弓道着も水着も持ったな、今日こそバッチリ決めてやるゼ」
 もちろんクリスの出で立ちはリディアンの制服。靴下からブラウスから学校指定の純正品でガッチリ固め、靴も鞄まで学校指定の純正品である。
「そんな、雪音さん……」
「ヤッパリエンコーデス」
「クリスちゃん……」
「先輩」
 援助交際確定。蔭から見守っていた一同は、少女漫画特有の真っ白な目になり、未来は膝から崩れ落ちて、涙で前が見えなくなった。
((((クリスちゃん、(雪音さん)(センパイ)恐ろしい子……))))
 全員で月影先生の髪形になり、演劇の天才少女マヤを見るような目で見て、心の中でつぶやいていた。
 さらにクリスは変身?のため、空中に香水を撒いて、その下を潜り抜けてクルクル回り、いつもの体に装甲板が張り付いていくような男前な変身風景ではなく、アイドルとか魔法少女に変身する系統の変身をして、「きゃる~ん」とか声が聞こえそうな表情で舌を出してキメ顔でブイブイ、バレエのように踊って回転パン見せした。
「バキュ~ン!」
 もう「オジサンでパパを悩殺してハートもタイホしちゃうゾッ」みたいな、両手射撃後は萌え萌えキュンのハートのポーズで決めた。
 その一部始終は、調が用意させたビデオカメラで4K撮影された。
 
 

 
後書き
最近はオリジナルを書いて、別の所に投稿していました。
昔の脚本とか送ってみましたが落選、漫画青年誌の方とも趣味が違うようです。
これは寝起きにデムパを受けたので書き始め、半日程度で10キロバイトぐらいになったので投稿してみます。 
< 前ページ 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧