| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

麗しのヴァンパイア

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二十九話

                第二十九話  夜の楽しみ 
 カーミラは一人屋敷を出て神戸の街を散策した、その中で繁華街に入りそこのバーにふらりとだった。
 入りだ、バーテンに微笑んで注文した。
「ワインを頼めるかしら」
「ワインですか」
「ええ、ジブリー=シャンベルタンを」
 このワインをというのだ。
「ボトルでね」
「そうですか、では」
「ええ、ワインとね」
 カーミラはバーテンにさらに話した。
「チーズもね」
「おつまみにですね」
「そしてナッツも」
 こちらもというのだ。
「頼むわ」
「わかりました」
「ワインはまずは一本だけれど」
 ボトルのそれだというのだ。
「気が向けばね」
「二本目もですか」
「頂くわ、ただその時のワインは」
 それはというと。
「別のワインかも知れないわ」
「そうですか」
「ではまずはね」
「ジブリー=シャンベルタンですね」
「お願いするわ」
 バーテンに笑顔、妖艶なそれで注文した。そうしてよく冷えた赤いワインとグラスが来るとだった。
 チーズとナッツを肴に飲みはじめた、するとだった。
 カーミラは一杯また一杯と自分で入れて飲む、そうして言うのだった。
「ブルゴーニュのいいワインだけれど」
「はい、ジブリー=シャンベルタンはブルゴーニュ産です」
「いい保存状態ね」
 こう言うのだった、飲みながら。
「だから余計に美味しいわ」
「お誉め頂き何よりです」
「これならね」
 飲みつつ言うカーミラだった。
「もう一本飲めるわ」
「そうですか、では」
「ええ、一本空けたらね」
「もう一本ですね」
「そうさせてもらうわ」
 一本目はすぐに空けた、そして。
 カーミラはもう一本注文した、それでその二本目もだった。飲み干して最後にもう一品注文したのだった。
「アイスクリーム頼むわ」
「では」
 バーテンはまた応えた、そうしてアイスクリームも頼むのだった。


第二十九話   完


                 2018・3・15 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧