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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第五幕その十五

「平安時代もあるしね」
「空海さんですね」
「この人もいるし」
 先生は今からこの人が開いた高野山に行くことを楽しみにしています、ビールやソーセージを食べつつ。
「それにね、戦国時代もね」
「和歌山にはあるんですね」
「そうだよ、戦国時代には根来衆がいたから」
「根来衆っていいますと」
「トミーも聞いたことがあるね」
「忍者ですよね」
「そうだよ」
 先生は笑って答えました。
「その一つの流派だよ」
「伊賀や甲賀と並ぶ」
「そうだよ」
 まさにその人達だというのです。
「その人達もいたんだ」
「根来衆の人達も」
「雑賀孫一という人もいたし」
「その人は聞いたことがあります」 
 トミーにしてもです。
「織田信長さんとも戦った」
「本願寺についてね」
「鉄砲隊を駆使してたんですね」
「それで強かったんだ」
「その人は確か雑賀衆でしたね」
「根来衆とはまた違うけれどね」
「本願寺の味方をした人達で」
「よく忍者と混同されたりもするけれど」
「違うんですか」
「僕はまた違う人達だと思うよ」
 今の時点ではです。
「忍者は根来衆でね」
「雑賀衆は鉄砲の人達ですね」
「そうだと思うよ、それで根来衆のね」
 まさにこの人達のというのです。
「所縁と思われる場所もあるよ」
「そうですか」
「根来寺という場所があるんだ」
 こうトミーそして他の皆にもお話しました。
「この和歌山市にはね」
「じゃあそこに行けば」
「そうだよね」
「根来寺に行けばね」
「忍者の人達がいるかも」
「ひょっとしたら」
 動物の皆がここで思いました、とても沢山のドイツ料理を食べつつです。ジャガイモもソーセージもベーコンも美味しいです。
「それじゃあね」
「あそこに行く?」
「時間があったら」
「そうする?」
「いいね」 
 先生は皆のお話に乗りました。
「それじゃあね」
「うん、次はね」
「根来寺だね」
「そこに行くんだね」
「忍者の場所に」
「そうしようね」
 是非にと言う先生でした。
「時間があればだけれど」
「あると思うよ」
 王子が先生に答えました。
「高野山に行くまでにね」
「そこにも行けるんだね」
「そうだと思うよ、あそこもね」
 その根来寺もというのです。
「行けるよ」
「そうなんだ、じゃあ」
「忍者のところにもだね」
「行こうね」
 笑顔で応えた王子でした。
「今度は」
「そうしようね、いや色々なところを巡って美味しいものを食べて飲んで」
「和歌山でもね」
「そうしていてね」
 本当にというのです。 
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