恐怖の秋田美人
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第二章
「いや、レオタードだろ」
「ミニにタイトで迫って欲しいな」
「あの先生和風だから浴衣だろ」
「温泉宿で二人きりでか?」
「それで先生が優しく教えてあげる」
「上になってもらって」
男子生徒達はこんなことを話した、そしてそれは彼等だけでなく。
女子生徒達もだった、蜜の色香を見てこうした有様だった。
「結城先生に教えられたい」
「そう思うわよね」
「生徒指導室で二人きりとか」
「何処かのお部屋の中に二人だけになって」
「いけない個人授業」
「女同士でもね」
「その女同士ってのがいいのよ」
妖しい魅力を放ってだ。
「それがいいのよね」
「そう想像しちゃうわよね」
「凄い美人だし」
「色気がとんでもなくて」
「しかも教え上手でいい人だし」
「余計にね」
「女子力も凄く高いし」
このことも女子生徒達には好印象だった。
「憧れるわよね」
「是非女の人との初体験とかならね」
「あの先生よね」
「色々優しく教えてくれそう」
「隅から隅まで」
こんな有様だった、もっともこうした感情は男子生徒の方が遙かに強いのは言うまでもなかったが。
とにかくだ、生徒達は蜜に十代の青春の欲情を強く激しく抱いていた。そしてこれは教師達も同じでだ。
家庭を持っている教師ですらだ、蜜について思うのだった。
「不倫したいな」
「何とか」
「もう愛人って感じだし」
「うちの女房なんか比べものにならない」
「あんな娘とな」
「不倫とわかっていても」
「是非共」
むしろ学校という閉鎖的な世界に護られていて教師という悪事が露呈しにくいその為腐敗が蔓延っていると言われている場所にいるからだろうか。彼等は蜜に生徒達よりも生々しい欲望を抱いていて隙あらばだった。
蜜を強引にもと思っている者すらいた、だがそれを察知してだ。
校長は密かに県の教育委員会に蜜の現状について話した。
「あの、結城先生のことですが」
「あの先生が何か」
「どうかしたのですか?」
「非常に優秀な先生ですが」
教育委員会が経歴や資格を見て即採用としただけにだ、蜜は教師としては非常に優秀で受け持った生徒達の成績は殆どの者がその教科で飛躍的に上昇し指導も優しく公平でこちらもよかった。また考えもしっかりしていた。
「ですが問題がありまして」
「問題?」
「問題といいますと」
「それは一体」
「どういったことでしょうか」
「あまりにも美人で色香があり過ぎまして」
その蜜の問題点をさらに話した。
「生徒達どころか学校の先生達がです」
「結城先生にですか」
「そうした感情を抱くので」
「だからですか」
「はい、危うい状況になっています」
学校の中特に蜜自身にとってというのだ。
「ですから」
「では結城先生は、ですか」
「そちらの学校では勤務出来ませんか」
「何かが起こってしまいそうで」
「そして何かが起こってからでは遅い」
「だからですか」
「はい、私としてはです」
学校を預かる校長としてはというのだ。
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