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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第四幕その一

               第四幕  ワールドサファリ
 先生達はまずは南紀白浜ワールドサファリに向かいました、その途中にも海を見るのですがふとです。
 動物の皆はその荒い海を見てこんなことを言いました。
「何かね」
「ちょっと今は泳げないね」
「寒い感じがするし」
「冬だしね」
「波も荒いし」
「そうだよ、今ここで泳ぐのは無理だよ」 
 実際にとです、先生も皆にお話します。
「だからね」
「夏だね」
「夏に泳ぐべき場所ね」
「シーズンだけあって」
「その時によね」
「そうだよ、けれどワールドサファリは冬も開かれていてね」
 これから皆で向かうその場所はというのです、先生達を乗せているキャンピングカーはそちらに向かっています。
「今から行くんだよ」
「そしてそこに行くと」
「ライオンがいてシャチもアシカもいて」
「イルカもいるのよね」
「そうだよね」
「うん、そうだよ。ただどうも今シャチはね」
 先生はこの海の生きもののことは少し残念そうにお話しました。
「あそこにはいないよ」
「そうなんだ」
「シャチはいないの」
「そうなの」
「パンダや白い虎や羆やラッコはいるけれど」
 それでもというのです。
「シャチはいないよ、オキゴンドウはいるけれどね」
「それは残念ね」
「折角シャチを見られると思ったのに」
「それはね」
「仕方ないね、けれど他に珍しい生きものが一杯いるからね」
 だからだというのです。
「その皆を観ようね」
「うん、それじゃあね」
「ラッコさんや虎さんを観ようね」
「そうして皆で楽しもうね」
「是非ね」
「そうしようね」 
 笑顔で応えた先生でした、そうしてワールドサファリに入ってそのうえでまずはふれあい広場に行ってです。
 そこにいる生きもの達を見ました、その中のペリカンを見てでした。先生はにこりと笑ってこうしたことを言いました。
「うん、ペリカン君達もね」
「元気だよね」
「楽しく過ごしてるね」
「美味しいものを一杯食べてるみたいで」
「体調もよさそうだよ」
「それが何よりだよ、日本の動物園は飼育がしっかりしている場所が多いけれど」
 そうしてというのです。
「ここでもそうみたいだね」
「ペリカンさん達以外もそうだしね」
「他の生きものも皆もね」
「元気そうだね」
「くつろいでもいるし」
「そうあってくれて何よりだよ」
 にこりと笑ったまま言う先生でした。
「僕もね」
「そうだよね、先生は動物の皆のお友達だからね」
 ダブダブがこのことを先生に言いました。
「皆のことをいつも考えてくれてるからね」
「その先生だからね」 
 次に言ったのはジップでした。
「ここでも皆が幸せそうで嬉しいんだね」
「色々な動物が幸せに過ごしてて」
 ポリネシアもにこにことしています。
「いい感じね」
「施設も充実してるし」
 トートーはサファリの皆が暮らしている場所も見ています。
「いい場所だね」
「お金と技術を使ってるってことね」
「そうだね」
 オシツオサレツもこのことがわかりました。
「それで皆が幸せに暮らしている」
「しっかりとした場所だから」
「働いている人もしっかりした人が多いみたいね」
 そこまで見ているガブガブでした。 
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