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オズのトロット

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第三幕その八

「他の宗教を認められる様になりました」
「オズの国に来てからですか」
「いえ、日本に来てから」
 それからというのです。
「そうなりました」
「沢山の神様がいる国に来てなのね」
「そうなったです、ただ」
「ただ?」
「日本の神様って人もなるんですよね」
「人もなの」
 トロットはカルロスの言葉を受けて皆を見回しました。
「そうなの」
「はい、英雄や偉い人達がです」
「神様になるの」
「神社に祀られて」
「聖人みたいなものかしら」
 キリスト教の彼等を思うトロットでした。
「それは」
「そうですね、そんな感じでです」
「祀られてなの」
「神様になります」
 そうなるというのです。
「日本では」
「それはオズの国にはないわね」
「そうですよね」
「ええ、日本独自ね」
 まさにというのです。
「それは」
「じゃあ僕達も神様になるとか」
「そういうのもあるかな」
「日本だとね」
「若しかして」
 恐竜の皆はカルロスの日本の神道のお話を聞いてこう思ったのでした。
「そうなるかな」
「神様になるのかしら」
「偉いことをしたら」
「そうしたら」
「犬も猫も祀られているからね」
 だからと答えたカルロスでした。
「恐竜だってね」
「ううん、僕達が神様って」
「そうなれる国があるなんて」
「物凄い国もあるのね」
「外の世界には」
「とても不思議な国なんだ」
 日本はというのです。
「僕達が見てもね」
「そんな国があるのだったら」
 ここで言ったのはマメンチサウルスでした。
「一回見てみたいね」
「カドリングに日本の生きものや妖怪が集まっている山がああるよ」
「じゃあカドリングに行けばだね」
「オズの国にいても日本を知ることが出来るよ」
 こうマメンチサウルスにお話しました。
「あと日本文化もオズの国には沢山あるしね」
「例えばお料理とかね」
 トロットは恐竜達に笑顔でお話しました。
「和風の建物もあるし」
「そういえば僕日本の名前が自分の名前に入ってるんだよね」
 ここでこう言ってきたのはニッポノサウルスでした。
「あとフタバスズキリュウ君も日本と関係あるね」
「僕だよ」
 湖の方から一匹の首長竜が言ってきました。
「僕がフタバスズキリュウだよ」
「日本に関係のある恐竜もいるのね」
 その日本人の恵梨香が言いました。
「そうだったの」
「あと私はソレデスっていうけれど」
 プテラノドンとはまた違った翼竜が言ってきました、お口には鋭い歯が一杯あって頭や尻尾の形もプテラノドンとは違います。
「ソ連、今はロシアね」
「ロシアに関係がある恐竜もいるなんて」
 ナターシャはソレデスに目を瞬かせて応えました、
「意外だったわ」
「そういえばマメンチサウルス君は中国で見付かったんだよね」 
 化石がと言う神宝でした。 
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