【完結】猫娘と化した緑谷出久
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猫娘と入学編
NO.009 戦闘訓練での組み合わせ
前書き
本日二度目の更新。
個性把握テストから翌日の事、午前中は普通の授業だったものの、プレゼント・マイクの授業ということもあり出久はしっかりと学んでいた。
こういうところがしっかりと実力に出てくる辺りやはり努力家というのは出久に当てはまる言葉だろう。
もう分かり切っている事だが一年前まで無個性で通して来たのだから個性の訓練なんてできるわけもなし。
それがオールマイトの助力があったとしても、やりきったのは出久本人の努力の賜物だと言える。
だけどその分、怠っている部分があるといえばあるのだが……それは後に改善してくれる仲間が出てくるので今は本編を語っていこうとする。
それはヒーロー基礎学の時間だった。
「わーたーしーが―――!!」
という猛々しい声が響いてくるとともにドアが開かれそこからオールマイトが姿を現し、
「普通にドアから来た―――!!」
オールマイトの登場に騒ぎ出すクラスメイト達。
出久もそれに漏れず喜びの眼差しを向ける。
そしてオールマイトがこれから行われる行事を言う。
「これから君達には戦闘訓練を行ってもらう!!」
おーーー!!とさらに騒ぎ出す一同。
そして出現する戦闘服。
「それに着替えて順次グラウンド・βに集合だ! 待ってるぜ! とぉうっ!!」
急いで教室を出て行ってしまったオールマイトの事など気にもせずに全員は各自更衣室で着替えをしに移動し始める。
「デクちゃん、早く行こう!」
「うん。麗日さん!」
お茶子にすぐに誘われたので出久も移動を開始し始める。
だけどすぐに出て行ったオールマイトの事も心配していた。
「(活動限界があるからすぐに出て行ったんだろうな……早く安心できるように強くならないとね!)」
グッと拳を握る出久。
そして更衣室ではすでに着替えを終えている女子たちもいたのだが、そこで八百万や蛙吹が出久にあることを尋ねていた。
「緑谷さん、昨日もそうでしたけどなぜか着替えるのが遅いようですが……どこか体調でも悪いのですか?」
「そうよ。ヒーローになるなら着替えも速さが一番よ?」
「そ、そうなんだけどねー……ちょっと深い事情があって」
顔を赤くさせる出久に不思議そうにしている女子たち。
耳がシュンと垂れているのが可愛いぞ!とは芦戸三奈の感想である。
そこをお茶子がカバーを入れる。
「そのね! デクちゃんはちょっと秘密があって少しの罪悪感を感じちゃってるんだ! だからすぐにいくからちょっと待っててもらってもいいかな?」
「まぁ! もしかしてお体に見せたくない傷でもあるのですか?」
「いや、そういうわけじゃなくって……その、今日の帰りに僕の秘密をみんなに話しておきたいから待っててもらってもいいかな……?」
「緑谷ちゃんの秘密……? 気になるわね」
「あたしもー!」
「ウチはそこまでは……でも教えてくれるんなら聞くけど」
「私は知りたいかなー!」
と、キャイキャイと騒ぐことになったが結局出久はみんなより少しだけ遅れて着替えたのであった。
そしてグラウンドに来てみればもうすでに全員揃っていた。
「遅いぞ緑谷ガール! まぁ事情を知っている身とすれば致し方がないがな!」
「オールマイトー! 緑谷の事情ってなんですかー!?」
そこで気になったのか切島が手を挙げて発言した。
「なんだ。まだ話していなかったのか……いつまでも話さないといずれ亀裂が生じてしまうから早く話しておくのだぞ? そうすれば友情はより深まるからな!」
「は、はい! オールマイト!」
一同は出久の秘密に興味を抱いていたけど、爆豪と麗日だけは事情を知っている為に、爆豪は「ふんっ……」と鼻を鳴らし、麗日は「きっと大丈夫だからね」と出久を励ましていた。
それで気持ちを切り替えてヒーロー基礎学の時間が始まった。
内容としては屋内での対人戦闘訓練。
ヒーロー組とヴィラン組に二人ずつ分かれて2vs2の屋内戦をするというものだ。
もちろん基礎学なのだから基礎訓練も必要だろうが、それも踏まえて全員の戦い方を学んでおこうというものも含まれている。
「勝敗のシステムはどうなるのですか?」
「ぶっ飛ばしてもいいんスか?」
「また除籍とかないですよね?」
「分かれるというのはどういう分かれ方でいいのですか!?」
「このマントかっこよくない?」
「んんん~~聖徳太子ぃぃぃ!!!???」
次から次へと質問をされるオールマイトは仕方がないのでカンペを見ながらも説明をしていった。
そしてすべての説明を終えて、班分けに入り、
「デクちゃん! 一緒になれたね!」
「うん。麗日さん!」
出久はお茶子と組めて仲良しコンビで戦えることに内心で喜んだ。
他のメンバーたちも班分けは決まっていき、次に対戦相手を決める時だった。
だが、
『緑谷・麗日 VS 爆豪・飯田』
という事になってしまい、出久はマジかー!?と己の不運をまたしても感じていた。
対する爆豪も、
「(けっ……少しは力は付けたらしいが、俺の前では無力だって思い知らせてやるぜ!)」
と、もうすでに自分の勝利に何の疑いも持っていなかった。
ここでもう少し慎重になっていればあのようなことにはならなかっただろうと後に爆豪は思う事になるのかは、さて……。
後書き
次回、戦闘開始!
どうなるやら!
今日から始まる三期が待ち遠しいですね。
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