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何もない俺が異世界転移

作者:クゥエル
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8.これからの事

 
前書き
次話からついに新章はじまります。 

 
場所は食事をとった場所でもある居間のような場所に皆集まっている。


「私がいない間にそんなことがあったのかい...」


俺とテジモフさんはキーラさんに今まであったことを話す。
キーラさんも俺がテジモフさんに話したとき同様難しい表情を浮かべている。

「だけど、夫が信じると言ったんだ私もあなたの事を信じるよ。」

「ありがとう、キーラ。」

「ありがとうございます、キーラさん」


俺とテジモフさんは先ほど食事を済ませたが
家に帰ってきて間もなくに、俺の説明などを始めたのでキーラさんは
まだ食事をとっていない。

「食事まだなんだろ?たまにはワシが何か作るよ。」

優しいな、夫婦間の仲も良さそうだし。
テジモフさんは料理が上手なのだから、キーラさんも上手なのだろうか?

「そうかい?じゃあお願いしようかな。」

そういうと、テジモフさんは料理をしに居間の奥へ行った。


そして食事を終え一段落した後。
キーラさんがこれからの事について聞いてきた。

「ユーイチ君はこれからどうするんだい?」

「今日はここへ泊らせて頂けるとテジモフさんから言われていて、
 一晩過ごした後テジモフさんと王都へ向かう予定です。」

キーラさんと会う前、テジモフさんと話していたことを話した。

「この子はまだこの世界に来てまだ数時間で、この世界について
 話したが把握しきれていないこともあるだろう。
 だから、ワシがついて行って『あいつ』に会わせてこようと思う」

「貴方が言ってるのは『あの人』の事ね、確かに会わせておいたほうがいいかも
 知れないわね。」


さっきから話の中に出てくる『あの人』とは誰の事だろうか...。


「あのテジモフさんから会わせたい人がいるとは聞いてはいたのですけど、
 誰に会いに行くのですか?」

「あぁ、言って無かったな。
 君に会わせたい人はヴェラス王国国王『ヘラヴィオ・ヴェラス』じゃ。」

は...?

「え、えぇぇぇッ!?国王様ですkッ!」

良くてギルドマスターなるものと会うのが普通だと思っていたのだが...

「おいおい、落ち着け。」

「すみません、突然の事でびっくりしてしまいました。」

この反応は当然だろう、会わせたい人が国王と言われたらこのようになるだろう。

「テジモフさんは国王様とどのようなご関係ですか?」

気になったので聞いてみる。

「あぁ、ヘラヴィオとは長い付き合いでな。冒険者時代に国に関係する依頼を
 達成したことによりえらく気に入られてな、それ以来仲がいいんだよ。」

テジモフさんすごい人だった。

「だから、そいつに会えば君に力にきっとなってくれると思うぞ。」

「そ、それは力強いです...。」

「それはそうと、今日はもう寝て明日の出発に備えなさい。
 ベッドなどは空いていないから、農場近くの小屋で寝てもらうことになるがいいかい?」

「大丈夫です。」

「そうだ、これを使いなさい。うちで飼っているブルーシープの毛を刈って加工したものだよ。」

そうして、差し出してきたものは毛布であった。

「ありがとうございます、それではおやすみなさい。」

そして農場近くの小屋へ向かい寝に入る。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

寝ながら今日あったことを回想する。

今日はいろんな事があったな...
異世界に飛ばされ、テジモフさんやキーラさんと出会った。
とりあえずは、テジモフさんに連れられ王都へ行ってみることにする。
これからの生活に不安があるが、少しだけ楽しみでもある。
俺がいた世界では何もできなかったが、この世界では一から努力し頑張ってみようと思う。






そして夜が明けた。
 
 

 
後書き
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