オズのトロット
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第二幕その一
第二幕 いざ紫の国へ
カルロス達がオズの国に来たその日の夜にです、ムシノスケ教授とモジャボロがエメラルドの都に到着しました。二人は青いマンチキンの色に塗られた古めかしい二十世紀初頭の造りのオープンカーに乗って来ました。
その車で宮殿の前に来てです、出迎えた皆に礼儀正しく挨拶をしました。
「お招き頂き感謝するよ」
「ギリキンへの旅にね」
「では我々もまたね」
「イッソス王国まで楽しんで行かせてもらうよ」
「ええ、宜しくね」
トロットは笑顔で二人に応えました。
「明日の朝に出発しましょう」
「もう準備は出来ているからね」
キャプテンは二人に笑顔で応えました。
「朝になったら宮殿を出よう」
「それでは、しかも今回は君達が一緒か」
教授はカルロス達を見て彼等に笑顔を向けました。
「これはまた余計に楽しみだよ」
「僕達も一緒ならですか」
「勿論だよ、旅は一緒に行く友達が多い方がいいからね」
その方が楽しいというのです。
「だからだよ」
「楽しみですか」
「うん、実は君達も一緒だと聞いてね」
教授はカルロスににこにことしてお話しました。
「これは歩いて都に行くよりもね」
「急いで行く方がいいとなったんだ」
モジャボロもカルロスににこにこと笑ってお話します、いつもの気さくで明るい笑顔で以てそうしています。
「だから車で来たんだ」
「そう、私の車でね」
教授もその目をにこやかにさせています。
「急いで来たんだよ」
「尚且つ安全運転でね」
それをしたというのです。
「ここまで来たよ」
「ええ、車を運転しても安全運転じゃないとね」
オズマもこう言います。
「オズの国の法律でしょ」
「そう、安全運転もまたね」
「オズの国の法律の一つだからね」
教授もモジャボロもこのことをわかっています。
「だからね」
「僕達も安全第一で来たよ」
「さもないとね」
それこそというのです。
「交通事故なんて起こしたら」
「そう、大変だから」
「ここまで安全運転で来たからね」
「このことは安心して欲しい」
「法律は守らないとね」
「ええ、じゃあ車はここに置いておいて」
宮殿にというのです。
「イッソス王国には歩いて行くのよね」
「そうなるわ」
その通りとです、トロットがオズマに答えました。
「冒険でもあるから」
「そうね、じゃあ道中何かあった時はね」
「オズマが鏡でいつも見ていてくれているから」
宮殿にあるオズの国の中の見たい人や見たい場所を何時でも見られる鏡です、オズマはいつもこの鏡で冒険に出ている人の無事を確かめているのです。
「だからよね」
「すぐに助けるから」
「いつも悪いわね」
「これも国家元首の務めよ」
オズの国のというのです。
「だから当然のことよ」
「そう言ってくれるのね」
「ええ、じゃあね」
「明日の朝にね」
「皆と一緒に出発するわ」
こうお話してそうしてでした、皆はこの日は楽しく晩御飯を食べてお風呂にも入ってぐっすりと寝ました。それで朝起きてです。
朝御飯を食べて出発となりました、この時にでした。教授もモジャボロも奇麗に身だしなみを整えていました。それはキャプテンもトロットも同じで。
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