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コボルトの鉱業

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第三章

「時代が変わっていってるな」
「掘ったものから」
「そこからさらにな」
「変わっていって」
「もうな」
「わし等が前に石炭をどうかって言った時と比べると」
「全然違うぞ」
「昔はツルハシやスコップだったってのに」
 掘る道具もだ。
「今じゃドリルも使ってな」
「ドリルを先に付けた車とかな」
「そういうのも使ってるし」
「ウランで動く」
「あれいいよな」
「使えるな」
 今度はこの鉱物の話をした。
「何かよさそうだな」
「扱いが難しそうでも」
「掘っていて身体の調子が悪くなる時もあるし」
「危なそうだけれどな」
「あれはちょっと待っていてくれるか」
 サイクロプスの科学者がウランについてはこう言ってきた。
「他にもそうしたものがあるか」
「色々調べてかい?」
「そのうえでか」
「また堀る」
「そうしていって欲しいんだな」
「ああ、そっちはな」
 ウランについてはというのだ。
「まずは石油だな」
「今はか」
「そっちを主に掘って欲しいんだな」
「じゃあ石油どんどん掘ってくな」
「出そうな場所を探して」
「そうしていってくれ、しかしあんた達がいてな」
 資源を掘り出すことに秀でているコボルト達がというのだ。
「世の中かなり変わったよ」
「石炭やら石油やら掘って」
「それでか」
「他のものも掘ってるしな」
「そういうのが色々使えて」
「本当に変わったよ、それにはじまりはな」
 機械のことも話したサイクロプスだった。
「あんた達のうちの誰かが石炭を機械を動かすのに使おうかと言ってな」
「それではじまったよな」
「そういえばな」
「本当にそれからだったよな」
「色々な機械が出来たのも」
「今じゃ電気なんてのも出来てるしな」
「それで動く機械もあるよな」 
 当然コボルト達もそうした機械を使っている、電気で動く機械というものも性能がよく使えるものである。
「それでそのはじまりはか」
「わし等の誰かが石炭を機械に使えるかと言った」
「たまたま思い付いたんだろうが」
「それがはじまりか」
「そうだったんだな」
「そうだよ、それからなんだよ」
 その些細なことからというのだ。
「今のこの状況がはじまったんだよ」
「科学が今みたいになった」
「そうなんだな」
「他の魔術や錬金術と同じだけ凄くなった」
「そうした風になったか」
「科学も何かきっかけがないとな」
 コボルト達のそれの様なことはないと、というのだ。 
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