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ドリトル先生と和歌山の海と山

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第一幕その一

               ドリトル先生と和歌山の海と山
               第一幕  和歌山からのお誘い
 ドリトル先生は本当に色々な学問に励んでいます、その中には宗教学もあって今は研究室でそちらの勉強をしています。
 その先生にです、動物の皆が尋ねました。
「先生今度は宗教学を学んでるんだね」
「仏教の方だよね」
「今度はそっちを勉強しているんだ」
「神学じゃなくて」
「うん、キリスト教じゃなくてね」
 まさにそれだとです、先生は皆に答えました。
「今はそっちなんだ」
「仏教だね」
「そっちの方を勉強してるんだ」
「今度は何かなって思ったら」
「やっぱりそっちなの」
「うん、キリスト教徒でもね」
 先生の信仰は変わりません、イギリス国教会の敬虔な信者なのです。そして神学の博士号も持っています。
「他の宗教を学んで悪いってことはないね」
「そうだよね」
「色々な宗教を学ぶべきだよね」
「その学問に興味があるならね」
「先生みたいに学ぶべきよね」
「そうだよ、だからね」
 それでと答えてです、先生は仏教の本を読みつつ言うのでした。
「今もこうして読んでいるんだ」
「そうなんだね」
「本を読んで研究して」
「そして論文も書く」
「フィールドワークもするんだよね」
「うん、とはいっても日本にいるとね」
 先生が今いる国にです。
「仏教のお寺も多いから」
「だからだね」
「色々なお寺を巡らないといけないんだよね」
「もうどれだけ巡っても巡り切れない位に」
「そんなお国だよね」
「特に関西にいるとね」 
 先生が勤務している八条学園も神戸、関西にあります。
「お寺が多いね」
「神社も多いけれどね」
「やっぱり日本は関西から発展していったし」
「朝廷もあったしね」
「仏教は朝廷とも縁が深かったしね」
「そう、だからね」 
 それでと言う先生でした。
「もうお寺を巡っていくのも大変だよ」
「そうだよね」
「日本って神社もお寺も凄く多いからね」
「だからフィールドワークも大変だよね」
「何処に行くか最初から決めて行かないとね」
「雑然とじゃ学べないよね」
「そう、僕は今真言宗を学んでいるけれど」
 ここで宗派の名前を出した先生でした。
「日本の仏教は宗派も多いんだ」
「キリスト教以上にだよね」
「カトリックとかプロテスタントよりも」
「プロテスタントの各宗派よりもね」
「ずっと多いよね」
「もうかなりの数よ」
「一体どれだけあるのかしら」
 皆日本の仏教の宗派について思うのでした。
「十や二十じゃ効かないよね」
「何か色々教えも違うし」
「禅宗や浄土宗とでもね」
「勿論真言宗と他の宗派も」
「そう、真言宗は密教とも呼ばれる一派でね」
 先生は皆にその真言宗のお話もしました。
「弘法大師、空海上人が開いたんだよ」
「確か日本のお坊さんの中でもかなり凄い人だったね」
「知識も法力もね」
 チープサイドの家族がその空海上人のことをお話しました。
「天才だったともいうし」
「書道も凄くて」
「あちこちに伝説があるのだったかしら」
 ポリネシアもお話をします。
「泉を開いたり悪いものを封じたり」
「四国の八十八ヶ所巡りもあの人由来だったよね」
 ジップは四国のこのことのお話をしました。
「確か」
「あと中国にも留学して」
 このことを言ったのはダブダブでした。 
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