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オズのトロット

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第一幕その六

「ここはね」
「そうですよね」
「しかもオズマやグリンダの魔法で造られているから」
「人手はですか」
「かかっていないから」
「それは凄いですね」
「ああした宮殿は人手もお金もとんでもなくかかるけれど」
 造るに際してです。
「この宮殿は違うから」
「魔法で造られているから」
「人手はかからないしすぐに出来るし」
「オズの国はお金もないですから」
 カルロスはこのことをお話に出しました。
「だからですね」
「そう、何の苦もなくね」
「造られているんですね」
「そうよ、とんでもない人でもお金もかかってなくて」
「時間もですね」
「かかっていないの」
「それはいいことですね」
「そうでしょ、オズの国ならではよ」
 こうした巨大な宮殿を造ってもというのです。
「人手もお金もかからないことは」
「オズの国は本当に凄いですね」
「魔法の力でね」
「そういえば作業用の車両とかも」
「全部魔法で動かせるものもあるでしょ」
「はい」
 オズマやグリンダが動かすものです。
「そうですよね」
「そういうものもあるし」
「だからですか」
「普通にね」
 それこそというのです。
「すぐに完成もさせられるのよ」
「そういえば昔は」
 ここでカルロスはあることについて思いました、そのこととは一体どうしたものかといいますと。
「機械もなくて」
「外の世界には魔法もないわね」
「はい、立派な宮殿を造ろうと思えば」
 それこそというのです。
「大変でしたね」
「そうだったわね」
「けれど今は」
「ショベルカーもトラックもブルドーザーもあるわね」
 こうしたものは外の世界だけでなくオズの国にもあります。
「何でも」
「はい、しかもオズの国では魔法で動かせるものもあって」
「建設工事も楽に出来るのよ」
「科学もあってですね」
「オズマとグリンダの魔法もあってね」
「つまり科学と魔法が合わされた」
 カルロスはオズの世界のこのことに思いを馳せました。
「凄い力になるんですね」
「その通りよ」
「こんな立派な宮殿もすぐに造られる」
「そこまでの力になるのよ」
「凄い力ですね」
「そうでしょ、オズの国にいれば」
 それこそというのです。
「こうした沢山の素晴らしい力を見られてね」
「実感もですね」
「出来るのよ」
 両方をというのです。
「凄い国でしょ」
「外の世界では考えられない位に」
「それがオズの国ということよ」
「この国にいると本当にね」
「驚くことばかりで」
 ジョージと神宝も唸って言います。
「科学と魔法が一緒にあって」
「両方が合わさっていてね」
「他にも不思議なことが一杯で」
「飽きることがないのよね」
 ナターシャと恵梨香も二人でお話をします。 
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