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オズのトロット

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第一幕その二

「お願いするわね」
「ええ、それじゃあね」
「今から行って来るよ」
「お願いね、ただね」
 ここで少し困ったお顔になって言ったオズマでした。
「問題は貴方達二人だけしかね」
「今はなの」
「行けないんだね」
「そうなの、トトもね」
「うん、僕は今まで身支度をしていたからね」
 オズマの足元にいたトトが言ってきました。
「これからドロシー達を追いかけてね」
「行ってもらうし」
 それでというのです、そしてトトはここでお部屋を出てドロシー達の後を追いかけて行ってしまいました。
「他の人達も大体出ててね」
「いないの」
「そうなの、貴方達二人だけだと」 
 どうもと言うオズマでした。
「何かあったら困るし」
「他の人は何処にいるの?」
「ドロシーは今リンキティンク王の国に出たし」
 かかしと樵、そしてトトとです。
「ベッツィはハンクと一緒にチクタクやカエルマンとも組んでウィンキーのジャックのところに行って」
「ベッツィも行ったの」
「さっきね」
 出発したというのです。
「臆病ライオンとはらぺこタイガーはビリーナの王国に木挽きの馬と一緒に行ったわ」
「ガラスの猫とエリカは」
 キャプテンは二匹の猫について尋ねました。
「何処に行ったのかな」
「つぎはぎ娘と一緒にマンチキンに行ってもらったわ」
 そちらの国にというのです。
「オジョのところにね、魔法使いさんもそちらで合流するわ」
「じゃあ本当に今は誰もいないんだ」
「そうなの、とりあえずムシノスケ教授とモジャボロが王立大学にいるから」
 それでというのです。
「あの二人を呼んでそして後は」
「あっ、あの子達を呼びましょう」
 ここでトロットが明るく言ってきました。
「恵梨香達をね」
「あっ、あの子達ね」
「そう、あの子達を呼びましょう」
「それで合わせて九人でなのね」
「ギリキンに行きましょう」
 こう言うのでした。
「そうしましょう」
「それはいいわね、じゃあね」
「ええ、すぐに教授とモジャボロさんを呼んで」
「そしてね」
「あの子達も呼んで」
 恵梨香達五人をというのです。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「いや、二人だけならどうしようかって思ったけれど」
 トロットは笑顔でオズマに言いました。
「九人ならね」
「ええ、問題ないわね」
「ではまずは教授とモジャボロ君に来てもらって」
 キャプテンも言ってきました。
「そしてね」
「あの子達も呼んで」
「皆集まってから行こう」
「そうしましょう」
「ではあの子達にオズの国に来てもらいましょう」
 オズマも早速決めています、こうした時の決断の早さは流石です。
「今から」
「じゃあ私が行って来るわ」
 トロットがオズマに笑顔で言ってきました。
「あの学校に出てね」
「八条学園ね」
「携帯でメールを送ってから」
「それでお願いするわね」
「それじゃあね。ただね」
「ただ?」
「いや、本当に携帯で連絡出来るから」
 恵梨香達五人にというのです。 
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