ヘタリア学園
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第六千九百四十話 語ることを聞いても
第六千九百四十話 語ることを聞いても
謎の少年は徐々にですが自分のことをお話しだしました、少年自身が言うにはです。
「牢獄の中にいたのか」
「そう・・・・・・」
ドイツにこくりと頷いて答えます。
「そうだった」
「その牢獄は何処にあった」
「わからない」
この質問には首を横に振る少年でした。
「出された、急に」
「騎兵隊に入れてくれという手紙を持たされてか」
「そうだった」
こう言うのでした。
「けれど他のことは」
「そうか、一切わからないか」
「そう」
こう言うだけです、ですが。
ふとです、ドイツ妹は思いました。
「この子ひょっとして」
「どうしたんだ?」
「以前はそれなりの立場にいた子では」
教育を受けた痕跡があることから思うのでした、当時貴族でもないと教育を受けられないことが多かったからです。少年の謎はここで一つの局面に至りました。
第六千九百三十八話 完
2018・3・29
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