九重桜の戦闘記
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九重桜の戦闘記
前書き
君は、戦士になったことがある?誰もが1度は憧れる。でも実際、戦士だった少女がいた。
彼女の名前は九重桜。仲間たちとともに、世界を守った。しかし、彼女たちはー。
第1章始まり
「今日から中学生か。桜も大きくなったなぁ。」
「ちゃんと私を撮ってよね、お父さん。」
九重桜。今日から中学生。
「わかってるわよ。それよりも、遅刻しちゃうわよ?」
「わっ本当だ。行ってきまーす!」
慌ただしく、玄関を出ていく。それが、残酷な運命を背負わされることになるとは知らずに…。
「おはよう、桜。」
「おはよう。」
「桜、同じクラスだよ!」
「本当?うれしい!」
桜の友達。月城雪乃。
「1年5組…あ、蕾もいる。」
「本当だ!これから毎日3人で登下校できるね!」
「そうだね!」
桜のもう一人の友達、神代蕾。
「桜ー、雪乃!3人一緒のクラスだよ!」
「蕾、私たちちょうどその話をしてたの。」
すると、
「九重さん、月城さん、神代さん、ちょっといいですか?」
「はい…。」
先生に連れられてカウンセラールームへ。いったいなんの話だろうか。
「急に連れてきてしまってごめんなさいね。」
「いえ、大丈夫ですよ。」
「私があなたたちを呼んだのは、訳があるの。私は新月結奈。千四冠という戦士を任命する社から派遣された巫女守です。早速本題に入ります。あなたたちは世界を守る戦士に選ばれました。」
「戦士?」
「ディクロンという未知の敵から世界を守る役目です。」
「他に戦士の人は?」
と蕾が質問する。
「他に二人います。千楽藍と、碇不知火です。」
「同じクラスの子。」
「親にはいつ伝えるんですか?」
「入学式が終わったら。あと、変身するための機器、ホープを渡すから、肌身離さず持ち歩いてね。」
「はい。」
「先生、戦士って死ぬことあるんですか?」
「ええ、でもそうしなければ世界が滅んでしまうから。あなたたちのような若い子を戦士にしたくはないけど。」
「戦士って誰が決めるんですか?」
「それは答えられないの。ごめんなさい。」
「そうですか…。」
桜はうつむいた。自分が戦士…。死ぬ可能性もある。受け入れ難いものだった。
「敵が来たとき、ホープが光輝くの。ディクロンは亜空間で発生してその中にある水晶を取り込もうとします。それをあなたたち戦士が防ぎます。水晶が取り込まれてしまったら、この世界は滅びます。」
桜たちが背負うには重すぎる使命。
「つまり、ホープが光輝いたら、私たちは亜空間に飛ばされるってことですよね?」
雪乃の質問に新月先生は頷いて、
「はい。でも戦士以外の人間は入れません。ですがあなたたちが戦っている間はこちらの時間は止まっています。」
「そうですか。」
「入学式の日なのに重い話をしてごめんなさいね。さぁそろそろ出発の時間です。急いで教室に戻ってください。」
1年5組は、なにも知らない穏やかなクラス。
「九重、桜さん?」
「うん、そうだよ。」
「私、千楽藍。」
「私は、碇不知火。よろしく。」
「九重桜。よろしくね。」
「月城雪乃。雪乃って呼んでね。」
「神代蕾。蕾で大丈夫だよ。」
こうして5人の戦士が集結した。
「今日から担任になる新月結奈です。1年間しっかりと皆さんをサポートします。」
担任の話、校長の話。全てが何もないかのように過ぎていく。
「!ホープが光輝いてる。」
「ディクロンが亜空間に…。」
桜がそういった瞬間、5人は亜空間へ飛ばされた。ディクロンが1体、水晶へ向かっている。
「あれが、ディクロン。」
「あっちにあるの、水晶だ!」
「変身しよう!」
ホープを掲げ、
『今、戦士の封印を解く!』
と叫ぶ。
するとホープから光が広がり5人を包んだ。
「わっ、まぶしっ!」
そして5人は戦士に変身した。
「これが戦士の…。」
「っていうかディクロンを倒さないと!」
「そうだね!」
桜は剣、雪乃は槍、蕾は弓、藍は鎌、不知火は銃。
「どうやって攻撃する?」
「私がとりあえず引き付けるからあとお願い。私は死なないから。」
どうやら桜が敵を引き付けるようだ。
「桜、無茶じゃない。」
「誰かが引き付けないと、敵は倒せないし世界も終わる。だから。」
「私と不知火は遠距離から援護する。それでいい?」
「わかった。」
桜は敵の攻撃を一身に引き付けた。
「雪乃!今のうちに!」
雪乃と藍は、敵の視界に入らないルートで近づき、攻撃する。蕾と不知火もすかさず攻撃。ディクロンはよろめいた。
「じゃあ、桜私が次引き付けるから、とどめ、刺してよ。」
藍は自ら桜の代わりになった。桜は頷き、後ろへ飛びディクロンの真上へ。そこから下に向かって剣を振り下ろす。ディクロンは消滅した。
「こんな戦闘聞いてない。」
「これからもっと強い敵が来る。これは始まりなんだ。戦いの。」
桜はディクロンがやって来た方を睨みそういった。
「敵を全部倒して皆で笑いたいね。」
「皆、死なないで帰ろう。」
初めての戦闘は完璧ではなかったがうまくいった。
「あ、もとに戻った。」
「戦闘が終わるともとの場所に戻るんだ…。」
こうして、初の戦闘は幕を閉じた。
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