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レーヴァティン

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第四十四話 琵琶湖その十二

「お気をつけ下さい」
「そうだな、確かに三角関係やそれ以上となるとな」
「もつれて大変なことになります」
 刺される、この場合は殺されることも有り得るというのだ。
「そして死にますので」
「わかった、では金を貯めてだ」
「そうしてですね」
「何人も同時に相手にする時は風俗だ」 
 その外の世界ではしないこともだ、英雄は決めた。こうした思慮や分別も普通に備えているのである。
「そこだけにする」
「その様にされて下さい」
「ではな」
「いや、どうもでござる」
「英雄殿の意外な一面を知ったであります」
 智と峰夫はこのこともあららめて頷いていた。
「色豪だとは」
「意外でござった」
「いや、まことに」
「これからが恐ろしいでござる」
「同意です、それでなのですが」
 ここで良太は女色以外のことを今度は英雄だけでなく二人にも話した。
「情報も聞きました」
「この世界のこととか」
「はい、そしてです」
「六人目の情報もか」
「聞きました」
 甲賀にいる忍者以外にというのだ。
「それもこの近くにいます」
「そうなのか、ではだ」
「六人目にですね」
「会いに行こう」
 その六人目のところにとだ、英雄は即座に決めた。
「これからな」
「忍者の方にお会いする前に」
「行こう、謙二と合流してだ」
 そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「その方とですね」
「会ってそしてだ」
「これからですね」
「行こう」
 こう話してそしてだ、全員でだった。
 その人物、六人目と思われる人物のところに向かうことにした、それで謙二が待っている宿に戻ったが。
 謙二は朝食を食べ終え茶を飲んでいるところだった、それで良太達から英雄の話を聞いて彼も驚いて言った。
「三人とは」
「誰からも言われるな」
「最初からはそうはないかと」
 こう言うのだった。
「それだけの方は、ただ女色は魔道といいます」
「過ぎるとだな」
「もつれもありますし」
 このことは良太と同じ指摘だった。
「それにです、病気もあります」
「性病か、店に行く前に話をしたな」
「はい、梅毒そしてあちらの世界では」
「カンジタ、それ以上にな」
「エイズがあります」
 この病気をあえて出した謙二だった。
「やはりこの病はです」
「非常に危ういな」
「若しなりますと」
「まだ治療薬も開発されていなかったからな」
「危険です」 
 そうなるからというのだ。
「ですから」
「色についてはか」
「くれぐれもご注意を」
「魔道だからか」
「極楽と地獄が両方あると聞いています」
 謙二は仏門で聞いた話をした。
「ですから」
「溺れてももつれても駄目でだな」
「病にもです」
 こちらもというのだ。 
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