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ドリトル先生と奈良の三山

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第九幕その九

「かなり独特な場所だよ」
「そうなのね」
「奈良県の他の場所とまた違う」
「そうした場所なのね」
「そうなんだ、ただ一つ気になることは」
 それはといいますと。
「今回は色々回ってるね」
「うん、奈良県のね」
「そう考えるとね」
「奈良県を南北に回って」
「凄く色々回ってるわ」
「そうだね、北の方だけだけれど」
 奈良県のです。
「そうなってるね」
「南の方には行ってないね、今回は」
「前は和歌山との境まで行ったけれど」
「あの深い森の方に」
「ニホンオオカミさん達がいた」
「奈良県の南は」
 本当にそこはというのです。
「山ばかりでね」
「人も少なくて」
「やっぱり奈良は北に人が集中してて栄えてて」
「観光の場所も多い」
「このことがあらためてわかったわ」
「本当にね」
 実際にとお話する先生でした。
「奈良県は北部なんだよね」
「南は山ばかりでね」
「人も凄く少なくて」
「天理市みたいな場所もない」
「そうなってるわね」
「奈良には昔から人が集まったけれど」
 そうして日本が出来ていったというのです。
「それでもね」
「南の方はね」
「吉野ですら深いしね」
「あそこが南の入り口で」
「そこからが凄く深いからね」
「十津川になるとね」
 もうそこまでいくとです。
「かなりだよね」
「しかもその十津川ですら南じゃまだ先の方で」
「大台ケ原とかね」
「もう無茶苦茶凄いから」
「あそこまでいくと」
 実際にと言う先生でした。
「ニホンオオカミ君がいたのもね」
「わかるわね」
「人も滅多に入らなくて」
「自然のままの場所だから」
「今もね」
「同じ奈良県でもね」
 それでもと言う先生でした。
「本当に全く違うね」
「盆地と山地ね」
「その違いだね」
「しかもその山地がイギリスの山地よりもずっと険しいし」
「スコットランドの方よりもね」
 そこにハイランダーという人達がいたのです、今も子孫の人達がいて戦いでも本当に強い人達でした。
「まだ険しいよね」
「木も多くて」
「山が何処までも続いてて」
「びっくりする位よ」
「というか日本って山多いよね」
「そう、日本は山と海の国だよ」
 先生は皆が山が多いと言ってすぐにこう返しました。
「四方は海に囲まれていてね」
「そして山が凄く多い」
「そうした国なのね」
「神戸だってすぐ後ろは山だし」
「何処に行っても山があるしね」
「関東とかは比較的平野のところが多いけれど」
「そこ以外は」
 それこそとです、皆日本の地形について思うのでした。 
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