オズのトト
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第九幕その一
第九幕 ウチナーの山
真ん中の山を調べた次の日です、一行は新たな山に入りました。その山に入るとすぐにでした。
恵梨香は目を少し丸くさせてです、こんなことを言いました。
「木が違うわね」
「うん、これまでの山とね」
トトが応えました。
「何か暑いところの山みたいだね」
「そうよね」
「これは沖縄かな」
神宝はそのこれまでとは違う木々を見て言いました。
「あそこの木かな」
「そういえばそうかな」
ジョージも木々を見ています。
「僕沖縄に行ったことがあるけれどこんな木だったよ」
「確かにこれまでの山の木とは違うね」
カルロスもこう言います。
「僕もそれはわかるよ」
「これまでお話したけれど」
ナターシャはこれまで皆でお話したことを思い出して言うのでした。
「沖縄と北海道は独特の気候だというわね」
「そう、本州とか四国とはまた違うの」
恵梨香も四人にお話します。
「これがね」
「九州ともよね」
「北海道と本州の北の方は似ているけれど」
それでもというのです。
「沖縄はまた違うわ」
「それじゃあどうした生きものがいるのかな」
トトは早速関心を向けています。
「この山には」
「それを調べよう、今からね」
ムシノスケ教授は目をきらきらとさせて言いました、見れば教授が皆の先頭に立って山の中を進んでいます。
「是非共」
「そうだね、ではこの山も」
カエルマンも言います。
「調べよう」
「今からね」
こうしてです、一行はこの山も調べはじめましたがすぐにでした。ボタンが眼の前を通った蛇を見て言いました。
「あれっ、あの蛇何か違うね」
「そうだね」
トトもその蛇を見て言います。
「蝮さんやシマヘビさんじゃないね」
「アオダイショウさんでもヤマカガシさんでもないし」
「ボタンも知ってるんだ」
「うん、王宮にいた時にボームさんに教えてもらったんだ」
「オズの国にはそうした生きものもいるって?」
「そうね」
「それで知ってたんだ」
「そうなんだ」
こうトトにお話するのでした。
「ボームさんも色々なことを知っているからね」
「よく王宮にいて本も読んでるし」
「だから色々なことを知ってるんだ」
「そのボームさんに教えてもらって」
「ボタンも知っているんだ」
「うん、あの蛇はね」
今も自分達の前にいるその蛇を見て言います。
「蝮とかじゃないね」
「また違う感じだね」
「あれはハブだね」
その蛇だとです、教授が言いました。
「確か日本の沖縄の蛇だよ」
「そうなんだ」
「うん、ということはね」
「ここは沖縄なんだ」
「日本のね」
そうだというのです。
「そこになるよ」
「ううん、本当に沖縄だなんて」
「思わなかったかな」
「いや、あるかもって思ってたけれどね」
トトは教授に自分が思っていたことを素直に答えました。
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