天国と地獄<中世ヨーロッパパロディー>
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1 思春期に早起きはつらい。
_「おはよう、起きて。朝だヨ、」
と、親友の神楽ちゃんが言う。
寝ぼけなまこで学校の制服を着て、身だしなみを整えて、食堂に降りる。
神楽と一緒に食堂の席に着くと、すでに同じ寮である銀時、新八はもうすでに席についていた。
_「遅かったね、零杏さん」
新八君だけは、私をさん付けで呼ぶ。
まぁ、後輩だからだろうか。
_「ええ。神楽ちゃんに起こしてもらって。それでギリギリ間に合ったんだ。」
_「そうネ、危なかったネ。私がいなかったら…」
_「確実にアウトだったね。苦笑」
_「ってか、零杏はいつもその調子じゃねェか。」
そう、私たちの寮はその中でも男子寮と女子寮に分かれている。
だが、ほとんどの情報は筒抜けである。
_「失礼な、いつもじゃないわ。」
_「どっちかと言えば、銀さんじゃないですか?」
ちなみに、銀時は学年上私より1つ上だが、幼馴染なのでタメ口である。
_「ま、いいんじゃない?」
すると、後ろから沖田の声がする。
寮は違うが、同い年で同じ学年である。
_「あ、零杏じゃねェですかィ?
おはようございやす。」
_「おはよう、総悟。」
私たちはグリフィンドールで、沖田はレイブンクローである。
また、銀時と同じ学年の土方も、沖田と同じ寮である。
_「土方さんも、寝坊したんでさァ。オレがたたき起こしてやりやしたが。」
_「バズーカで、だろ?」
沖田は相変わらず野蛮な起こし方をしているらしい。(笑)
_「相変わらず野蛮なのね、 汗」
_「総ちゃん、だめよ。そんな野蛮なことをしちゃあ。」
_「すいやせん、姉上。」
そう、この方は総悟のお姉さん。我々の2個上の、現在5年生の先輩だ。
寮は総悟と同じで、レイブンクローだ。
この学校の食事の出し方は、とても変わっていて、ある時間になったら突然、めいめいの席に並べられている皿や、長テーブルの真ん中に置いてある大きな皿に食事が並べられる。
_「そろそろ時間なんじゃねェか?」
と、銀時。
_「今日のデザートはなにアルか?」
_「あー、なんだろね。パフェとかプリンとかでないかな、」
ねー、と周辺女子で声を合わせる。
奥の方に座る教授陣の席が埋まってきたのをぼんやりとみていると、不意にスリザリンの寮の方から視線を感じた。その視線の主は、高杉晋助だった。
1個上の先輩になるが、銀時と同様、もとは幼馴染なので何か話す、となればタメ口で話す。
だが高杉は悪魔族だ。私たちとは少し違う。
だが彼は、高杉自身の美貌ゆえか、彼に寮の枠を超えて好意を寄せる女子が多い。
だが高杉は私にすごくアプローチしてくる。
まさか、“あの時の約束”をまだ引きずっているのだろうか。
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