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英雄伝説~灰の軌跡~ 閃Ⅲ篇

作者:sorano
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第22話

~同時刻・演習地~



リィン達がアルトリザスへ向かい始めた同じ頃、分校の演習地では午前の訓練を終えていた。

「ふう………午前の訓練も終わりか。」

「あ~、ハラ減った~!!」

「……みんな、少しは調子が戻ったみたいね。」

「ティータちゃん。私達、先に行ってるね?」

「あっ、はい!先に食べてくださいっ!」

「―――よお、ちょうど昼メシ時か?」

午前の訓練を終えた生徒達がそれぞれ昼食に向かっている中、昼食に向かわずに演習地に残っているティータに用事で演習地に寄ったアガットが声をかけてティータに近づいた。

「あ、あ……―――アガットさん!?わああっ、アガットさん!ほ、本物ですよね!?」

「って、見りゃわかるだろ。3週間ぶりってとこか。元気にしてたか、ティータ?」

自分の登場に無邪気にはしゃいでいるティータの様子に苦笑したアガットはティータの近況を訊ねた。

「えへへ、はいっ!みんなとってもよくしてくれて……授業もどれもとても興味深い内容ばかりで……あ、ちなみにレンちゃん―――いえ、レン教官はわたし達に”魔術”をとってもわかりやすいように教えてくれているんです!で、でもどうしてこんな所にいるんですか~!?」

入学してからの近況を嬉しそうに答えたティータだったが遊撃士のアガットが分校の演習地に訊ねた事を疑問に思い、アガットに訊ねた。



「ああ、ちょっとした野暮用ついでに様子を見に来たところでな。昨日は大変だったみたいだが……悪かったな、側にいてやれなくて。」

「アガットさん……ふふ、そんなことないです。いつだってアガットさんはここにいてくれますから。」

「……ったく。」

アガットに頭を撫でられたティータは微笑んだ後胸に手を当て、ティータの言葉にアガットは苦笑していた。

「あれ、貴方は……ティータちゃんの知り合いの方ですか?」

するとその時トワがランディとランドロスと共に二人に近づいて声をかけた。

「あ、えっと………」

「ま、コイツの保護者みたいなモンでな。仕事で近くを通るついでにちょいと立ち寄らせてもらった。」

「へえ、”仕事”ねぇ。……察するに”支える篭手”の助っ人あたりってところかい?」

トワの疑問に答えたアガットの説明を聞き、アガットの服の胸につけている”支える篭手”の紋章に気づいたランディはアガットに確認した。

「あ、それじゃあフィーちゃんやリィン君達の……!?」

「ほう、その赤毛に大剣………お前がヴァイスハイトの話にあった”影の国事件”に巻き込まれ、共闘した”重剣”か。」

「へえ……って事は、アンタもティオすけが巻き込まれたっていう”影の国事件”に関わっていたのか。」

アガットの話を聞いてある事を察したトワは目を丸くし、興味ありげな様子でアガットを見つめて呟いたランドロスの話を聞いたランディは若干驚いた様子でアガットを見つめ

「やれやれ、シュバルツァー達以外の教官陣も充実してるみてぇだし、何やら俺の知り合いとも縁があるみたいだな。丁度いい、昨日の状況を詳しく聞かせてくれねぇか?俺はリベール出身の遊撃士―――」

アガットは苦笑した後自己紹介をし、トワたちの昨夜の襲撃について聞き始めた。



~同時刻・デアフリンガー号・3号車~



「二人とも、お疲れ!はい、クルト君。こっちはアルね!」

同じ頃午前の演習を終えた特務科の面々は昼食を取ろうとし、ユウナがクルトとアルティナの分も含めて自分達の昼食を机に置いた。

「……ああ、ありがとう。」

「どうも……あの、先程から気になっていたのですが。”アル”というのは、一体……?」

「へ……ああ、そう言えば何となく縮めちゃったっていうか。でも呼びやすいし、いいと思わない?」

「ふう、ユウナさんまでランドルフ教官や誰かみたいなことを……まあ、構いません。お好きに呼んでもらえれば。」

ユウナの自分への呼び方に溜息を吐いてランディやミリアムの顔を思い浮かべたアルティナだったが、過去の経験から一々訂正を求めても時間の無駄だとわかっていた為諦めてユウナの自分への呼び方を受け入れた。

「えへへ、そう?そんじゃアルで決まりね!折角だしクルト君もって、あれ?ちょっ、どこ行くの?……ってまさか。」

席から立ちあがってどこかへと向かおうとするクルトに気づいたユウナは驚きの表情でクルトを見つめ

「心配いらない。ただの稽古さ。………半端者だが、一人で飛び出すほど愚かではないつもりだ。」

ユウナの推測ではない事をクルトは淡々とした様子で答えた。



「クルト君……その、あの人にあんな風に言われたからって―――」

「別に落ち込んじゃいないさ。……とっくにわかっているんだ。あの人が、僕らを危険から遠ざけるためあんな態度をとったことくらい。僕らには―――いや、僕には荷が勝ちすぎる。……彼の判断は何も間違っていないさ。」

「………クルト君………」

「…………………」

リィンの判断が間違っていない事を複雑そうな表情で肯定しているクルトの様子をユウナは心配そうな表情で見つめ、アルティナは複雑そうな表情で黙り込んでいた。

「ハハ……情けなくはあるけどね。だが、この情けなさもある意味、僕自身の不甲斐なさから来たものだ。今は噛み締めて―――あるかわからないけど、”次”に活かすしかないな。」

「………………はあ、まったく。男の子って不器用よね。」

「え………」

決意の表情で答えたクルトだったが呆れた表情で溜息を吐いた後苦笑したユウナの言葉に呆けた声を出した。

「―――あのね、クルト君。格好つけて物分りがよさそうな事を言ってるみたいだけど……そんな悔しそうな顔してたら説得力ないよ?」

「………っ………」

そしてユウナに図星を刺されると息を呑んだ。



「別にいいじゃない、”置いてかれて悔しい”で。あんな風に遠ざけられて、納得なんてできるわけない。あたしも、アルだて同じだよ。」

「……”悔しい”かどうかはわかりませんが、おおむね同意見です。これでも”特務部隊”結成時から一年半近く、教官をサポートしてきた実績もあります。それこそ”要請”の時も作戦行動の関係で教官とは別行動を取っていたセレーネ教官やエリゼ様達にも任されて教官をサポートした事もありますし、内戦では教官を含めた”特務部隊”のメンバーや”旧Ⅶ組”とも同じ作戦行動を行いましたし、クロスベル動乱でも教官達と一緒にクロスベル解放作戦に参加し、更には”碧の大樹”にも突入して教官―――いえ、”特務支援課”の悲願である”彼女”の奪還を果たしました。形式上”生徒”になったとはいえ、それを理由に外されるのは………正直”納得”いきません。」

ユウナの言葉に続くようにアルティナは若干不満そうな様子で答えた。

「そっか……って、やっぱりアルも”あの人達”と一緒に”あの娘”を助けるために”碧の大樹”に突入していたんだ。……まったくあの薄情好色教官はこんな子にここまで言わせて……!」

「……わかってるさ。そんなことは、僕だって。」

ユウナがリィンに対する不満や怒りの言葉を口にしたその時、クルトは静かな表情で呟いて入学前に兄ミュラーから言われた言葉を思い出した。



クルト、お前の”護る(ヴァンダール)”の在り方を決めるのは、他でもないお前自身だ。有角の獅子の魂を継いだ第Ⅱ分校……あの場所ならば、きっと――――



「だけど―――だからって、どうすればいい……!?未熟さも、置いてかれた事実も何も変わりはしないのに……!」

「……クルトさん。」

「―――そんなこと、動いてみなきゃわからないじゃない?」

「!?」

クルトが辛そうな表情で自身の本音を口にしたその時、その様子をアルティナは静かな表情で見守り、ユウナは口元に笑みを浮かべて指摘し、ユウナの指摘に驚いたクルトはユウナを見つめた。

「納得できないことがあるならとにかく動くしかない、でしょ。足掻いて足掻いて、足掻きまくって、いつか”壁”を乗り越えればいい……私から尊敬する人達も、いつだってそうしてきたんだから。」

「え……」

「……………………」

ユウナの言葉にクルトとアルティナ、それぞれ呆けた様子で黙って聞いていた。

「そもそも、1ヵ月程度の付き合いで足手まとい呼ばわりとか失礼な話でしょ。思い知らせてやろうじゃない。そっちの目が曇ってたんだって。あたしたちも協力するから―――ね、アル?」

「……断る理由はありません。Ⅶ組のサポートが現状任務ですし。」

「……本当に前向きというか、どこまでも真っすぐだな、君は。―――そこまでいうからには何かいいアイデアでもあるのかい?この件を解決しようとしている教官達に追いつくための。」

ユウナの真っすぐな正確に苦笑したクルトは今後の方針をユウナに訊ねたが

「え。……えっとまあ、それはその、あるような……ないような?」

今後の方針を全く考えていないユウナは表情を引き攣らせた後視線を逸らして答えを濁し、ユウナの答えにクルトとアルティナは冷や汗をかいて脱力した。

「まさか、何の案もなしにあそこまでの発言を……?逆にちょっと感心しました。」

「う、うるさいわねっ。これから皆で考えればいいでしょ!」

「……はは、そうだな。簡単には行かないだろうが。」

「―――ふふっ、よかった。元気を取り戻されたみたいで。」

アルティナの指摘に頬を赤らめて恥ずかしがっているユウナの様子にクルトが苦笑しながら答えたその時ミュゼがユウナ達に声をかけて近づいてきた。



「……?」

「Ⅸ組・主計科の……」

「ミュゼだっけ。……えっと、何か用かな?」

「ふふ、ちょっとだけお耳に入れたい事があるんです。―――もしかすると皆さんのお役に立てる情報かもしれなくって。」

「え。」

「それは……」

「……どういう意味だい?」

ミュゼの意外な提案にユウナ達がそれぞれ不思議そうな表情をしたその時

「――クク、なにやら面白ぇ話をしてるみてぇだな?その話、俺にも聞かせろや。」

いつの間にか現れたアッシュがユウナ達に声をかけた。



「ア、アンタは……!」

「アッシュ・カーバイド……どうして君まで……?」

「クスクス……わかりました。では、内緒話と参りましょうか。……実はこの周辺の地図で気になる”場所”を見つけまして―――」

アッシュの申し出にユウナ達が困惑している中意味ありげな笑みを浮かべたミュゼはユウナ達にソファーに座るように促した後それぞれが座ると話し始めた。



ユウナ達がミュゼの話を聞き始めたその頃、アルトリザスに到着したリィン達はそのまま侯爵家の城館に向かい……事情を説明して面会の時間を作ってもらったのだった。



~アルトリザス・貴族街・ハイアームズ侯爵城館・執務室~



「―――クレイグ将軍の許可証、確かに拝見させてもらった。昨夜の演習地襲撃、サザ―ラント州を預かる身として何とか解決するつもりだったが……よりにもよって、我々も手を出せない”あの地”を拠点としていたはな。………いや、むしろ彼の地だからこそ、人知れず仕込みを進められたのか……」

「閣下……」

事情を聞き終えた後様々な思いを抱えている様子のハイアームズ侯爵をセレスタンは心配そうな表情で見つめ

「”ハーメル村”がこ、侯爵閣下ですら手を出せない場所って………」

「確かにエレボニアが”ハーメルの惨劇”を隠ぺいしていた頃だったら侯爵でも手を出せない場所だっただろうけど、”ハーメルの惨劇”は”七日戦役”の和解条約の件で世間に公表されたのに、何で今も正規軍もそうだけど侯爵も手を出せないの?」

エリオットは信じられない表情をし、フィーは不思議そうな表情でハイアームズ侯爵を見つめて問いかけた。

「……レン教官が何か事情を知っているとの事ですが……できれば、エレボニア帝国側である侯爵閣下から詳しい事情を伺いたいのです。」

「…………アルフィン皇女殿下を娶った君ならひょっとしたら、皇女殿下から皇女殿下自身が疑問に思っている事を伺っているかもしれぬな。――――エレボニアの”ハーメルの惨劇”に対する”贖罪”の件について。」

「エレボニアの”ハーメル”や”百日戦役”に対する贖罪の件でアルフィン皇女殿下自身が疑問に思っている事……ですか?」

「あ………」

リィンの問いかけに対して少しの間考えた後答えたハイアームズ侯爵の答えにステラは不思議そうな表情をし、心当たりがあるセレーネは呆けた声を出した。

「その様子だと、何か心当たりがありそうだな。」

「あ……はい。以前、アルフィンさんがエレボニア帝国に対する疑問を仰っていた事があるんです。―――――エイドス様に与えられたハーメルとリベールに対する”エレボニアの贖罪”を本当にエレボニア帝国が行ったかを。」

「そう言えばシュバルツァー家に来てからのアルフィンはエレボニアの状況を知る為に毎日”帝国時報”を読んでいて、”帝国時報”にエレボニアが”贖罪”を実行したという話が一度も載っていない事を分校に来る少し前も気にしていたな……」

フォルデに視線を向けられて答えたセレーネの話を聞いてリィンはかつての出来事を思い出し

「”空の女神”に与えられた”ハーメルの惨劇”に関するエレボニア帝国の”贖罪”の件って……」

「確か”七日戦役”の和解条約の時に現れた”空の女神”にアルフィン皇女が”ハーメルの惨劇”について謝罪した後、”空の女神”から与えられた様々な”贖罪”の件だね。」

「……言われてみれば、内戦終結から今日に到るまでエレボニア帝国がアルフィン皇女殿下がエレボニア帝国を代表して約束された”空の女神”から与えられた”贖罪”を実行したという話を聞いた事がないな……」

エリオットは目を丸くし、フィーとラウラは静かな表情で呟いた。



「………すまないが、それ以上は私の口から言う事はできない。だが、一つ言えるとしたら……君達が触れようとしているのはエレボニアがアルフィン皇女殿下の”想い”すらも無下にしようとしている事を思い知らされてしまう”事実”だ。あまりに哀しく――――そして愚かしい、ね。」

「………………」

「エレボニアがアルフィンさんの”想い”を無下にしようとしている事、ですか………」

「うふふ、確かに遠からず当たっているわね、侯爵さんのその言葉は。」

重々しい様子を纏って答えたハイアームズ侯爵の説明を聞いたリィンは目を伏せて考え込み、セレーネは真剣な表情で呟き、レンは意味ありげな笑みを浮かべた。

「……すまない。無用に混乱させてしまったようだ。―――セレスタン、例のものを彼らに。」

「……は。こちらをお持ちください。」

ハイアームズ侯爵に視線を向けられたセレスタンは廃道の鍵をリィンに手渡した。

「正規軍司令、サザ―ラント州統括者、両名の許可をもってその鍵を託そう。……おそらく大凡の事情についてはギルドの高位遊撃士も知っていよう。だが―――この件についてはくれぐれも(おおやけ)巷間(こうかん)に流布しないと約束して欲しい。………場合によっては帝国機密法に接触し、国家反逆罪に問われかねないだろうから。」

「ごくっ……」

「……わかりました。丁重に預からせていただきます。」

「トールズⅦ組――――君達に女神達の加護を。どうかくれぐれも気をつけてくれたまえ。それとレン皇女殿下。こんな事を頼める立場ではないと承知していますが、できれば”贖罪”の件についてはリベール王国や七耀教会には――――」

「別に頼まれなくったって、リベールや七耀教会に教えるつもりはないわよ。”贖罪”の件は”七日戦役”の”和解条約”とは無関係だし。―――というかレン達―――メンフィルが教えなくてもリベールや七耀教会もそれぞれ独自で掴んでいるか、内戦終結以降のエレボニアの態度で”察している”と思うわよ。」

リィン達に忠告した後懇願するような表情を浮かべたハイアームズ侯爵に見つめられたレンは呆れた表情で溜息を吐いて答え

「……確かにそうですね。ちなみにその件について彼――――レオンハルト准将は何と仰っていましたか?」

レンの答えを聞いたハイアームズ侯爵は重々しい様子を纏って頷いた後レンに問いかけた。

「そうねぇ………『エレボニアは何も変わっていない―――いや、エレボニアに変わる事を期待するだけ時間の無駄だ』と言っていたわね。」

「………そう、ですか………確かに内戦が終結してからのエレボニアの態度を考えれば……―――ましてや当事者の一人であった彼ならばエレボニアに対してそう思って当然でしょうね……」

「閣下……」

レンの話を聞いて疲れた表情で肩を落としている様子のハイアームズ侯爵をセレスタンは心配そうな表情で見つめ

「……こんな事を頼むのは恐れ多い事と承知していますが、できればレオンハルト准将に機会があれば、私自身は”ハーメル”の件に関わる事で彼ともう一人の”ハーメルの遺児”に謝罪したいと伝えて頂けないでしょうか?」

「そのくらいは別にいいけど……――――それは”ハイアームズ侯爵個人”として?それとも”サザ―ラント州統括者”として?」

「勿論、”両方として”、です。」

「……そう。ま、ハイアームズ侯爵はオリビエお兄さんやアルフィン夫人のように”ハーメル”の件について重く受け止めている事も伝えておくわ。」

「……寛大なお心遣い、ありがとうございます。――――私事で、時間を取ってしまってすまないね。改めて女神達の加護を。どうか武運を。」

その後アルトリザスを後にしたリィン達はハーメル村に向かう為に馬で街道を進み、パルムに到着後町で困っている家族の依頼を達成した後パルムをを出てハーメル村に向かい始めた。



~パルム間道~



「……ハハ、どうやら先を越されちまいそうだな。」

リィン達が昨日の人形兵器の探索・撃破の最中に出会った謎の中年の男がリィン達がパルムを出てハーメル村に向かう所を見つめて苦笑していた。

「しかし、あの若いのが前から聞いてたヤツだったとは。まあいい―――まずはお手並み拝見と行くか。……ウチのチビがどのくらい育ったのかも含めてな?」

そして男が呟いたその時、何とどこからともなく男の背後にかつてリィン達が1年半前のエレボニアの内戦で戦った貴族連合軍の”裏の協力者”にして”大陸最強”を誇る猟兵団の片翼である”西風の旅団”に所属している”罠使い(トラップマスター)”ゼノと”破壊獣(ベヒモス)”レオニダスが現れ

「ハハ、異存はないで~。」

「では、行くとしよう。」

それぞれ興味ありげな様子で答えた後男と共にリィン達の後を追い始めた――――






 
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