ドリトル先生と奈良の三山
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第七幕その八
「実際にね」
「奈良ではこうしたお話もです」
「あるんだね」
「はい」
あるというのです。
「これが。そして日本では」
「あるんだね」
「神々も忘れます」
昔のことをです。
「しかもあの頃から神々はさらに増えています」
「死んだ人も神社に祀られてね」
「まさか豊臣秀吉さんが神様になって」
白鹿はあの天下人のお名前も出しました。
「出雲でお会いするとは」
「思わなかったんだね」
「神様になってもひょうきんで気さくな方です」
「面白い人なんだね」
「そうなのです」
「あの人も神社に祀られているしね」
「他の方々も。明治帝になりますと」
「凄い威厳かな」
「最早神々の中の神々といいますか」
そこまでの方だというのです。
「お会いして思わず平伏してしまいました」
「そこまでの方なんだ」
「昭和帝もでした」
「ああ、前の」
「はい、今やあの方もです」
「神様になっているんだね」
「八百万の神々の中の」
まさにというのです。
「そうなっておられます」
「ううん、実際になんだね」
「日本じゃ神様がどんどん増えていて」
「今もそうでね」
動物の皆もお話します。
「そしてね」
「天皇陛下もだね」
「神様になられるの」
「そうなんだ」
「はい、祀られていますから」
だからとです、白鹿は皆にもお話しました。
「神様になられるのです」
「そうなんだ」
「それで白鹿さんはどちらの方にもお会いしたんだ」
「島根の方で」
「出雲で」
「そうです、出雲大社の方に集まって」
そしてというのです。
「その時にお会いしました」
「ううん、凄いね」
「日本ならではだね」
「我が国は神々においてはかなり独特で」
そしてとです、またお話する白鹿でした。
「こうした風になっているのです」
「日本の神道はね」
実際にとです、先生も言います。
「学びがいがあるよ」
「他国から来られた学者さんもですね」
「うん、とてもね」
実際にというのです。
「かなり難しいけれどね」
「難しいですか」
「神様が多くて名前も複雑でね」
「そのせいで、ですか」
「その話の背景にあるものも色々あってね」
それでというのです。
「とても学びにくいよ」
「そうなのですね」
「神道も日本の神話もね」
そのどちらもというのです。
「まるで迷路だよ」
「迷路ですか」
「そうも思うよ。けれどね」
「迷路というまでに難しいからこそですね」
「学びがいがあってね」
そしてというのです。
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