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オズのトト

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第七幕その九

「オズの国にも出ているのよ」
「そうなんだね」
「だからオズの国もね」
「こうして多彩になって」
「お寿司も食べられて」
「納豆巻もだね」
「食べられるのよ、ただ私もね」
 ここで少し苦笑いになって言ったドロシーでした。
「納豆には最初驚いたわ」
「やっぱりそうですか」
「食べられるのかしらって思ったわ」
 実際にというのです。
「本当にね」
「ドロシーさんもですか」
「オズマもベッツイもトロットもね」
 彼女達もとです、ドロシーは恵梨香にお話します。
「食べられるのかって思ったわ。けれど」
「食べてみたら」
「美味しくて」
「今はですね」
「こうして食べてるわ」
 納豆巻を食べつつの言葉です。
「朝に御飯の上にかけたり」
「それも美味しいですよね」
「日本じゃよくそうして食べるのよね」
「はい、私も結構そうして食べます」
 朝はというのです。
「美味しく」
「食べると元気が出るのよね」
「納豆自体が」
「そうですよね」
「お醤油やからし、葱も入れて」
「刻み葱ですね」
「そうして食べてるけれど」
 これがというのです。
「素敵な和食の一つね」
「ううん、それじゃあね」
 ここでこう言ったボタンでした。
「卵焼きか焼き魚、お味噌汁とお漬けものと海苔と」
「納豆ね」
「この朝御飯どうかな」
「凄くいいのよ」
 恵梨香はボタンのその言葉に笑顔で応えました。
「実際にね」
「じゃあ明日の朝はその朝御飯にする?」
「考えてみるわ」 
 テーブル掛けから御飯を出すドロシーの言葉です。
「そのこともね」
「そうなんだ」
「ええ、明日の朝は明日の朝で」
「また考えるんだね」
「それで決めましょう」
 納豆を出すかどうかとです、こうしたお話をしてでした。
 皆はお寿司を食べてです、それからお風呂に入ってちゃんと歯を磨いて寝ました。朝起きるとボタンは一緒にいました。
 そしてです、朝御飯はといいますと。
「やっぱりだね」
「和食にしてね」
 ドロシーはトトに笑顔で答えました、見れば白い御飯に卵焼き、お野菜のお漬けものにお味噌汁、海苔にです。
 納豆もあります、恵梨香はその納豆を見つつ言うのでした。
「これもね」
「出したんだね」
「そうなの」
「じゃあ今朝も」
「納豆を食べてね」
 そしてというのです。
「元気にね」
「冒険だね」
「それをしましょう」
 こう言うのでした。
「今日もね」
「そうだね、またあの山に入るけれど」
「いい感じでしょ」
「そうだね、今日も見て回って」
「それで若しもね」
「誰かいたら」
「別の山にするけれど」
「誰もいなかったら」
「あの山にしましょう」
 こう言うのでした。 
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