魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第二十二話
「箒!一夏くん!かけっこで一番とはなかなかやるじゃないか!ほら、こっちおいで!」
と、柳韻さんが赤い顔で手招きをする…呑んでる?
「貴方は少し自重してください、全く昼間から呑んで…」
「いいんだよ…それに言うじゃないか『あな醜く、賢しらをすと』……あれ…?」
ああ、大伴旅人の歌か、つか言うなら暗記しときなよ…
「『あな醜く
賢しらをすと
酒呑まぬ
人をよく見ば
猿にかも似む』
大伴旅人の和歌ですね」
「おお!一夏君、よくしってるねぇ」
「でもこうも言います
『酒一杯にして人酒を呑み
酒二杯にして酒酒を呑み
酒三杯にして酒人を呑む』」
「う、ぐぅ…」
「あらあら、一本取られましたね」
と夫婦のやり取りをしている。
「いっ君、よく知ってるねぇ…まさか体験談?」
「………………」
「おい、お前…前世でも二十はいってないだろう?」
ね、姉さんと束さんの目が!笑ってるのに笑ってない!
「い、いやぁ、前世で読んだ漫画にね?」
茨華仙に修行(性的)つけて貰いたいなぁ…
三月精に悪戯(性的)されたいなぁ…
ああ、箒が?浮かべてこっち見てる…
「そっかー」
「ふむ、そうか…」
ふぅなんとか誤魔化せ…
「「で、本当のところは?」」
てない…
「さ、サイダーの代わりにスパークリングワインを…」
「絶対に呑ませんからな!」
「わ、分かってるって…」
たぶん姉さんの事だ、呑んだら直ぐにバレるだろう。
「ねーねーいちか、さっきのってなに?」
箒がこっち来てた、今の話は…
『聞かれてないよ』
あ、よかった
「さっきの歌は昔の人が作ったもので最初のは…そうだな…『お酒を呑まない人の方がバカだ』って言ってるんだ。
二つ目のは『お酒を飲み過ぎたらダメ』ですよって意味さ」
曲解って言われそうな説明だが大筋は合ってる筈だ。
「へ~」
その後は特に何もなかった。
あ…酔った柳韻さんが絡んで来ては奥さんに怒られてたな…
そして午後の部、一年生に残っているのはリレーだけだ。
各クラスで二チーム、一応紅白戦だけどね。
こういう時って片方に早い奴集めれば確実に一位取れるよね…
面白くないのはわかるけど効率はどう考えてもそっちが…
「がんばれぇー!」「もうちょい!」「あ!ぬいた!」
ただいま競技中…一学年全員が叫んでてやかましい。
「いちかくん、次!」
ん?ああ、俺の番か…モブAちゃん、教えてくれてありがとう。
俺の前の走者?千石だがなにか?
「千石!ここまでこい!」
と俺はバトンパスエリアの一番前に立つ。
「はぁはぁ!はい!いちかくん!」
パシッ!っとバトンを受け取り走り出す、前方には三人…
先ずはスタートダッシュからの数メートルで一人抜かす!
次にコーナリングで一人抜かして内側に!
そして最後の一人!…がバトンを渡した。
「箒ぃ!頼むぜぇ!」
そう、俺の次の走者は箒だ
結果は……………
「いやぁ…まさかアンカーが転けるとは…」
ただいまの時刻4時…もちろん午後
現在地……車内?帰路?
「そうだねー、わたしたちのときにはいちいだったのにねー」
あのあと箒はトップに踊り出たがその次のアンカーがずっこけたのだ。
「でもいっくん本当に速かったね」
「そりゃ剣道で足腰鍛えてるからね」
錘も外したし。
「まぁ、小学生ならそんなものだろう。
一年生では部活には入れないからな」
俺達の学校では一年生は部活に入れない。
入れるのは二年生からだ。
「一夏君、部活に入るの?」
と奥さんに聞かれた。
「いえ、部活には入りません」
放課後はラボに行きたい、それに部活は色々と金が掛かるのだ。
「あら、遠慮しなくてもいいのよ?」
「放課後はゆっくりしたいので」
「…………」ジトー
何故か箒がジト目だ、何故だろうか?
「あら、そう?」
と奥さん。
「いっくんは剣道してるしね…」
と束さんが言うと姉さんはこう言った。
「そうだな、自分より弱い相手にへりくだるのはな…」
うわぁ…確かにそれは嫌だなぁ…
「それって実体験?」
「ああ、入部してから3日ぐらいか…
先輩と打ち合って叩き潰したら目を付けられてな…」
「へぇ…なんかされた?されたんなら言ってよ…そうすれば…」
ノロッテヤルカラサァ…
「ん?いや、そういったことは無いがしつこくリベンジしてきてな…手を抜くのは失礼だとおもって全力でやったら退部されてな…」
「うわぁ…」
それは…また…
「まぁ、何かされれば相応の対応を取るさ」
『相応の対応』ね…その時は俺も動くか
「流石はちーちゃん、格好いいねぇ。男子よりモテる訳だよ」
まじか。
「な!そっ!それを言うな!」
「えー?いいじゃんいいじゃん」
「そうそう、姉さんがどこの馬の骨とも知らん男と付き合うくらいならいっそ百合の方が…」
「………………」カオマッカ
うわぁ…めっちゃ照れてる…
「い、一夏はどうなんだ!?」
「ははっ!俺みたいなのがモテる訳無いじゃん」
だって、俺は原作の一夏じゃないのだから。
「はぁ…」
と箒がため息を付いた。
「箒ちゃん、帰ったら女子会しよ」
「うん」
「じゃぁ俺は寝るから」
「…………」ジトー
だから何故にジト目?
「はぁ…全く私の弟ときたら…」
「だって疲れたし」
「まぁまぁ、ちーちゃん、いいじゃないか。
女子の秘密を探ろうって訳じゃないんだし」
「俺はそんな事しねえっつの」
「じゃぁ帰ったら女子会で確定だね」
その後俺は本当に寝た。
よって女子会の内容は知らない。
まぁ、橙なら何か知っているかも知れないが…
そしてこの後は何も無かった。
俺が一年生である内は…
そう、事が起こったのは小学二年の春だった。
場所は体育館、そしてその時俺が纏っていたのは胴着で、手に竹刀を持っていた。
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