ドリトル先生と奈良の三山
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五幕その一
第五幕 仏教のはじまり
先生達は明日香村に着きました、その明日香の駅を出てでした。皆は明日香を見てこんなことを言いました。
「自然が多いね」
「そうだね」
「開けていてね」
「何か丘が多くて」
「緑が多い場所ね」
こう言うのでした。
「奈良市と違って民家が少なくて」
「けれど歴史の遺物はね」
「明日香村全体にね」
今度は地図を観ましたがまさにでした。
「散らばっている感じで」
「オリエンテーリングみたいに回る?」
「そうして観て回る場所みたいね」
「そうよね」
「そうした場所だよ」
先生も皆に答えました。
「この明日香はね」
「やっぱりそうなのね」
「奈良市とはまた違って」
「丘を幾つも歩いていって」
「それで見て回るのね」
「オリエンテーリングみたいに」
「そう、つまり今日はかなり歩くよ」
先生は皆に笑顔でお話しました。
「これまでもそうだったけれどね」
「うん、先生と一緒にいたらね」
「僕達よく歩くよね」
「学校にいてもね」
「特にこうした時なんかは」
「先生スポーツは苦手だけれどね」
もうこちらはからっきしです、そしてスポーツ以上に恋愛のことは苦手です。先生は苦手なものがとてもはっきりしています。
「歩くのは凄いんだよね」
「幾らでも歩けてね」
「しかも疲れ知らずで」
「どんどん歩けるから」
「歩くのは得意だよ」
実際にと言う先生でした。
「僕はね」
「そうだよね」
「スポーツは全く駄目でも」
「それでもね」
「歩くのは大丈夫だから」
「フィールドワークも出来るんだよね」
何の問題もなくです。
「じゃあ今からね」
「歩いて観て回ろうね」
「そうしてフィールイドワークをしようね」
皆も笑顔で応えてです、実際に歩きはじめました。皆のお話通りにそれはオリエンテーリングみたいで。
一つ一つ観て回るのですが。
鬼の雪隠と鬼の俎を観てでした、皆こう言うのでした。
「うん、日本のおトイレに見えるね」
「実際にね」
「昔の」
「それだよね」
「鬼の俎もね」
こちらもでした、どちらも石造りのおトイレや俎に見えます。かなり大きいにしてもそれでもです。
「俎だよね」
「お料理をするのに使う」
「それだよね」
「ここは古墳だけれどね」
それだとお話する先生でした、その鬼の雪隠や鬼の俎を観ながら。
「それでもそう言われているんだ」
「鬼の雪隠とか俎とか」
「怖そうな名前なのね」
「そうなっているんだね」
「そうだよ、大きくてしかもそうした形だから」
雪隠や俎のです。
「だからだよ」
「それで本当に鬼が出たの?」
「出てないよね」
「こちらには」
「そうだよね」
「うん、伝説ではね」
先生は皆にその伝説のお話もするのでした。
ページ上へ戻る