黄金バット 第十七話 ナゾー博士から金沢城を守れ
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第三章
「まさか今回もか」
「共に戦ってくれるのか」
「そうしてくれるというのか」
「黄金バットは自ら動く者、誰もが救えない者を助けてくれるという」
首相も言います。
「ではだ」
「戦っている自衛隊を助けに来てくれたのですか」
「今こうして」
「金沢城に」
「その様だ、ではだ」
首相は意を決した顔で頷きました、そのうえで言うのでした。
「ここは頼みたい」
「黄金バットに」
「この窮地を」
「そうだ、何としても」
意を決して、黄金バットを信じてことの成り行きを見守ることにしました。そうしてなのでした。
黄金バットは必死に戦い続ける自衛隊の人達に囲まれたうえで夜空に舞い上がりました、そうして光となってです。
巨大UFOに向かって飛んで行き自分自身がミサイルの様になってでした、UFOを貫きました。するとUFOは。
貫かれた中央部分から爆発し空中で四散しました、巨大UFOが空から消えた時には他のUFO達も全て撃墜されていました。
その状況を観てです、首相は言いました。
「今回も黄金バットに救われたな」
「そうですね」
「黄金バットがまた助けてくれました」
「我々を」
「そうしてくれた、本当にな」
実にというのでした。
「有り難いことだ」
「小型UFOは全て自衛隊が撃墜してくれました」
「彼等がやってくれました」
このことは確認されています、もう金沢の空には一機もいません。黄金バットも元いた場所に戻っています。
「我々も攻撃を受けましたが犠牲者はいません」
「負傷者も軽傷です」
「手当をしていきましょう」
「そうしよう、そして黄金バットに感謝をしよう」
是非にと言うのでした。
「今回も助けてもらってな」
「はい、そうですね」
「黄金バットもいてこそです」
「金沢城を守れました」
「無事に」
「そうだ、彼に心から感謝をしよう」
日本中から黄金バットに感謝の言葉と歓声、それに拍手が送られます。ですがナゾー博士だけは夜空に映像として表れ言うのでした。
「今回は敗北を認めるが次はこうはいかない」
こう言って姿を消しました、そしてです。
黄金バットも姿を消しました、正義の超人は人々の無数の拍手を受けてそのうえで何処かへと飛び去っていきました、超人は人々の喝采には一切目を向けずそうしてまた戦いに向かうのでした。来たるべき時に。
黄金バット第十七話 完
2017・4・10
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