ガールズ&パンツァ― 白い死神と呼ばれた女
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一話 戦車道、始めさせられました
継続高校の教室の一角にその女はいた。
銀の髪に赤い瞳、肌は雪のように白く、スタイルはモデルさながら。
彼女の傍らには狙撃銃モシン・ナガンが綺麗にに整備され、置いてある。
ストックには『ハユハ』と彫られてある。
「お願いだよ、ハユハ。その射撃の腕を貸して」
継続高校の生徒、アキは彼女の目の前でそういうが
「興味ない」
そう一言発して彼女は席を立つ。
それを遮るかのように一人の少女が肩を掴んで強引にまた座らせた。
「そう言わないでよハユハ、こっちも無理を承知で頼んでるんだよ?」
ハユハを席に座らせたのはミッコ。
「なら解かっただろう、私はライフル部の部員だ、これから朝練に行くから邪魔をするな。ミッコ」
「そこを何とか!」
「私からも頼むよ~」
「何を言われても私は興味ない、失礼する」
二人を押しのけ、部室へと足早に向かった。
ライフル部の部室の扉の前に立つと中からにぎやかな声が聞こえる。
「く~負けた!」
「ふふ、なら約束通り」
「あぁ…約束通りにしよう」
中からそんな会話が聞こえた。戸を開けて入ると部長と目が合った。
「おぉ! 丁度良かったハユハ、すまん、賭けに負けてしまってな。今日からお前は戦車に乗ってくれ」
「…はい?」
余りにも唐突で脳が処理しきれていない。賭け? なんのことだ?
「やぁハユハ」
奥から名を呼ぶ声が聞こえた。覗き込むとそこには…
「み、ミカ!? 何故お前が此処にいる!?」
「私がいるという事はそういう事さ」
「はははっ! すまんな、という事で手続きはもう済ませたから今から向かってくれ。お前たち!」
「「「了解!」」」
何処から出てきた先輩方が私を担ぐ。
「なっ!? 先輩達!?」
「宜しく頼む、ハユハ」
ミカのその言葉を最後に私はその部屋から戦車がある外へと連行された。
部屋に残ったミカと部長は机に座りなおす。
「ミカとやら、ハユハは狙撃の天才だ。だが戦車でそれが通用するかは私も知らんからな」
「そのことなら大丈夫ですよ」
ミカはカンテレを弾きながらいう。
「彼女の事は私がよく知っているから」
後書き
誤字、脱字があると思いますがスルーしてください。
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