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詩集「月影」

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愁うため息 翳る月



明日なんて勝手に来る
人なんて所詮過ぎ行く幻…
冬枯れた野原は結末を見せ
心の奥を掻きむしる…

限りなく寂しさに似た
刹那を抱えて…どこへ行くの…?

愁うため息 翳る月
安らげる場所は見つからず…
温もり求め手を差し出せば
指先を風が撫でるだけ…


戻らない刻は夕暮れ
全てが色褪せ儚さに霞む…
いつかは消え逝くと知っていても
涙は流れ零れてく…

打ち付ける日々に追われて
無駄と解すも…思いを馳せる…

愁うため息 翳る月
歪んだ世界に嘆くだけ…
僕を擦り抜け去りゆく影を
一人淋しく見送った…


いつまでも続くこの人生(ミチ)の先
一体何があると言うのでしょうね…?
風を追うように月日を駆け抜け…
最期(オワリ)に何が残るのでしょう…?

愁うため息 翳る月
いつしか微睡み夢現…
恋しい影は泡沫に消え
時計の鐘で目を覚まし…

愁うため息 翳る月
安らげる場所はありもせず…
温もり求め手を差し出せば
今日も風が吹き抜ける…



 
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