シナリオA MerryChristmas
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スカウト
【繁華街】
P「30人って……そう簡単に見つかるわけないだろ……」
P「俺がどれだけ苦労して現所属アイドルたちを見つけて口説いて育て上げたかも知らずに…」
P「IA狙えるくらい育ったかと思ったらみんな変になっちゃうし……」
P「偉い人には現場の苦労なんかわからんのですよ……!」ブツブツ
子ども「お母さん、あの人誰と喋ってるの?」
母親「こらっ見ちゃいけませんッ!」
P「………………はぁ」
ツインテールの女子高生「―――」
眉毛の太い女子高生「――――――!」
ツインテールの少女「――――」カラカラ
P「」
P(今時珍しいリアクションの豊かさに異性を全く意識していないような飾らない太眉、天然パーマ気味の長髪をアレンジ・シニヨンでまとめ厭味ったらしくない自然な可愛さは溢れんばかり)
P(もう一方の娘は少し派手目なダウナーギャル系…周りの娘より少し大人びた儚げな印象とその雰囲気に似合わぬギャルファッション、そして隣の太眉娘の純粋さが彼女を自然で年相応な笑顔にさせている)
P(このコントラストはもはや黄金比ふつくしい……!)
P「ちょっといいかな?私はこう言う者なんだけど」スッ
ツインテールの少女「はぁ…ナンパも勧誘もお断り……って346!?」パシ
P「単刀直入に言うとアイドルやってみないか?」
眉毛の太い少女「346っ?!す、すげえ大手じゃんッ!加蓮アイドルになれんのか!?」
P「もちろん君も一緒に」スッ
眉毛の太い少女「は、はァ!?な、なんであたしがアイドルなんて…っ!てゆーか無理に決まってんだろ!」
眉毛の太い少女「べ、べつに可愛いカッコとか…興味ねぇ…し。きっ、興味ねぇからな!ホントだからなっ!!」
加蓮「ちょっとまってよ、アンタが本当に346の人って証明できんの?」
加蓮「ついて行ったらAV撮影でしたーとか冗談じゃないんだけど」
眉毛の太い少女「Aぶッ?!」
P「もちろん今すぐなんて言わないし、なんならご両親同伴で来てくれても構わないよ」
加蓮「ふーん……まぁ信用はしていいみたいだね」
加蓮「あ、あたしは加蓮、北条加蓮」
加蓮「それで不用意にもアタシの名前を呼んだのが神谷奈緒」
奈緒「あっ!ご、ごめん……」
P「俺は346プロのプロデューサー、Pって呼んでくれていいよ」
加蓮「でもアタシ特訓とか練習とか下積みとか努力とか気合いとか根性とか、なんかそーゆーキャラじゃないんだよね」
加蓮「体力ないし。それでもいい?ダメぇ?」
P「うーん……まぁどのアイドルもレッスンはきちんとしてるからな」
P「でもあの双葉杏でさえやる気にさせるトレーナー付きだから安心しろ」
奈緒「ふ、双葉杏!?あのニートアイドルも直に見られるのか!?」
P「見られるどころか同僚だぞ?他にも城ヶ崎姉妹とか高垣楓とか……」
P「名前呼びで一緒にご飯誘われたり」
奈緒「おおおおっ………!!」
P「しかも全員俺が見つけて俺が育てた」
奈緒「す、すげえッほんとにすげえ人だったんだな!!」
P「こんなに褒められたのいつ振りだろう……みんな当たり前みたいになってきてんだよね……涙でそう」
「なんでそこで私の名前出さないの?」
P「おはようございます渋谷さん」
凛「なんで敬語?」
P「お仕事中ですので」
凛「ふーん、まぁいいけど……」
凛「こんなとこで何してんの?ナンパ?」
P「先ほどから仕事と……」
奈緒「しッ渋谷凛?!本物!?すげえっ!握手してくださいっ!あとサインも!!」バッ
凛「同い年くらいでしょ?敬語はよしてよ」ギュッ
凛「それにこれからは同じプロジェクトのメンバーになるんだし」
奈緒「へっ?」
加蓮「同じプロジェクトって……」
凛「まだ話してないの?」
P「今から話そうとしてたんですが……」
凛「敬語止めてくれない?同居までしてるのに」
P「要らぬ誤解を生むのはやめてください」
凛「だったら敬語止めてよ」
P「お前も角材で殴打するのやめろよ」
凛「常習犯みたいに言わないでよ、あれが初めてじゃん」
P「突発的ならそれはそれで怖いわ」
加蓮「ねえ漫才してないで説明してくれない?」
奈緒「ていうか人集まってきてるって!」
ザワザワ アレ?シブヤリンジャネ? ウソ-! シュラバカナ? ザワザワ
P「仕方ない、移動しよう。時間ある?」
加蓮「アタシも奈緒も遊びに行こうとしてたところだから大丈夫」
P「それじゃ事務所に案内する」
P「あと凛、なんでこんなとこに居るのかも聞かせてもらうからな」
凛「直接体に聞く気でしょ、エロ同人みたいに!」
P「仮にそうなったとして大人組ときらりに何されるか……」
凛「愛は障害が大きいほど燃えるものだよ」
P「あらゆる意味でプロダクションが炎上するわ」
【事務所】
ちひろ「やるじゃないですかPさん、女子高生を同時に二人もなんて」
P「誤解されそうな言い方はやめてください」
ちひろ「お二人には私の方からプロジェクトの説明と契約書の確認をしておきますね」
P「さて凛、なんであんなとこに居た」
凛「気分転換」
P「……お前レッスンは」
凛「ルキトレさんが先に限界きちゃったから早めに上がった」
P「マストレさん間に合わなかったか」
凛「二人同時にスカウト成功させたんだから遠からずランクも上がるだろうし」
凛「私もアイドル集め手伝ってあげる」
P「気遣いはありがたいんだけど凛が居ると絶対ややこしくなるからいいや」
凛「AVの勧誘と思われるよりはましだと思うけど」
P「…………はぁ」
ちひろ「あ、それとPさん志希ちゃんが探してましたよ」
ちひろ「なんでも面白いものができたからラボに来てくれって」
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