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ドリトル先生と春の花達

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第九幕その八

「今でも和歌会の時でもないよ」
「わかったよ、じゃあね」
「お花見の時に飲みましょう」
「私達もいてトミーや王子もいて」
「そして日笠さんもね」
「日笠さんはよく気がつくんだよね」
 先生は皆の言葉に誘われて日笠さんにも言及しました。
「いい人だね」
「いい人だから先生のこともわかってるんだよ」
「ちゃんとね」
「それじゃあ先生もね」
「応えないとね」
「そうだね、是非ね」
 先生は頷いてでした、日笠さんをお友達として応えようと思いました。そうしたお話をしてでした。
 先生はお家ではテレビを観ました、すると。
 時代劇の再放送で桜を観るとでした、すぐにこんなことを言いました。
「こうした時も桜はいいね」
「お侍と桜ってね」
 ジップが最初に言いました。
「絵になるよね」
「江戸時代の街に桜吹雪があってもね」
 チーチーは桜と一緒にある江戸の町を観ています、テレビの中にあるその奇麗な景色をです。
「抜群に絵になるね」
「何か桜って何時の時代の日本にも合ってるのかな」
 ガブガブは首を傾げさせて言いました。
「やっぱり」
「いや、日本が桜に合わせてるのかな」 
 ホワイティはこちらではないかと考えました。
「何時の時代もね」
「だからどんな時代の建物も桜と一緒にあったら絵になるの?」 
 老馬はこう考えました。
「桜を意識して建ててるから」
「撮影にしても」
 トートーはその桜の中の江戸の町を観ています、他の皆と一緒に。
「桜を意識してるね」
「それは間違いないわね」
 ポリネシアが観てもです。
「桜をどんどん映してるし」
「桜が先か建物が先か」
 ダブダブも考えています。
「そういうお話ね」
「人にしてもね」
「桜の方を先に出してないからし」
 チープサイドの家族は人も観ています、テレビの中で時代劇の服を着て行きかっている人達をです。
「人じゃなくてね」
「そっちかしら」
「お花をクローズアップさせる時はあるけれど」
「桜以外にもね」 
 最後にオシツオサレツが言いました。
「けれど桜はね」
「日本では特にだね」
「やっぱりあれだね」 
 先生もテレビを観つつ言うのでした。
「日本は桜の国だね」
「桜が本当に好きで」
「もう咲いていたら絶対に前に出して」
「それで映えさせる」
「そんな感じね」
「うん、皆の言う通りにね」 
 本当にというのでした。
「桜の方が先かもね」
「人や建物が先じゃなくて」
「桜の方がなのね」
「自然の中にある桜が」
「それが主かしら」
「うん、桜はね」
 このお花はというのです。
「そこまで凄いよ」
「日本ではね」
「そこまで重要な位置にあって」
「時代劇でもこうで」
「江戸時代でも」
「浅野内匠頭さんもそうだったし」
 またこの人の名前が出ました。 
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