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俺のペットはアホガール

作者:猫丸
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その二十二「お料理教室」 

 
前書き
  ~どうしてこうなった~ 

 
お~ひ~る~やすみ~



え~と、初めまして、でいいのかな? 始まりはこんな感じ??
うわっもう始まっている系ですか!? えっと……えとえと……初めまして。僕、冬月と申します……名前もですか? ……密です。秘密の密ですぅ。
え~と……前々回? 帰ってきた夏休み(6-2)に登場させてもらいました「ひーちゃん」です。えっと、お、お久しぶりです? あっいや、やっぱり初めましてかな??

「ひそっち何してるの?」

「あ、あぁ……いやなんでもないよ、美希」

えへへと笑って「そう?」と少しまだ疑っているような表情をしていた美希を遠ざけました。ふぅ、危なかった。別になにもやましいことなんてしていないけど、なんとなく……やっぱりね。
美希はしーパイセンつながりで知り合った女の子で今では大親友です。しーパイセンに比べたらゲームのネタに疎い美希だけど、しーパイセンと仲良くなるためにいつも必死になって勉強している姿は凄いと思う。……しーパイセンのこと大好きなんだなぁって……でも僕も負けていませんけどね?

っと、いけない。いけない。話がそれてしまいましたね。えっと今の時刻はお昼休み、場所は家庭科室でも第二家庭科室です。第一家庭科室はドジラさんが爆破で破壊してしまったから……アニメとかでよく黒焦げアフロになる姿を見てたけどまさか自分がそうなるとは……思ってなかったぁ。

「ホームケーキ♪」

「ホールケーキ♪」

「ホットケーキですよ、千代紙さんに小野さん」

「んふふふ……今日もちよ子とイランは元気だね」

ちょうどお昼休みだということもあり、お暇にしていた先輩方(千代紙先輩・小野先輩・高浜先輩・しーパイセン)も参加することになりました。え~と、授業で余ったホットケーキミックスを使ってホットケーキを作ろう会に? 

「しーさんにか呼んでないのにどうしてお邪魔な人たちばかり……」

俯き加減でなにか邪悪な呪文を唱えているようにぶつぶつ呟いている美希。しーパイセンが大好きな彼女にとって他の先輩たちは恋敵みたいに感じるのかな? 僕としては……個性が強すぎる先輩たち……だなぁとしか……。

「じゃあお手本に僕が一枚作ってみますねっ」

猿山のお猿さんよろしくに騒いでいる先輩たちに僕の声が届いているのかは分からないけど、一応声をかけてからすでに作っておいた生地をフライパンの中に流しいれる。ジュゥゥゥと美味しそうな食欲そそるいい音が鳴ります。先ほどまで騒いでいた先輩たちも近寄ってきました。

「これってひっくり返すタイミンクが難しいのよね」

「表面がぷつぷつと泡だって気泡が出来てきたらひっくり返してもいい合図なんですよ」

「そうだったの。知らなかったです。いつも早すぎたり、遅すぎて焦がしてしまって……」

何でもできる完璧生徒会長さんでも弱点というか、苦手分野なんてあるんだぁ。裏返したらあとは2分くらい焼けば……「完成です!」お皿の上に移せばきつね色に焼けたホットケーキの完成です。あとはこれにそれぞれ好みでトッピングすればいいだけなんです。簡単だし誰にだって出来るホットケーキ……だと僕は思っていました、今日この時までは。

「ぷつぷつが出てきたらひっくり返すんでしたね」

「そうですぅ」

「頑張れーりっちゃん!!」

「ごくり……ええっい!!」

独特な緊張感をもってひっくり返した高浜先輩のホットケーキは宙を舞いフライパンに着地した時には

「な、なんで海苔巻きになっているんですか!?」

宙に舞ってフライパンに着地する間になにがあったのか、ホットケーキが海苔巻きにチェンジしてました……僕も初めて見る光景でどうしたらいいのか分かりませんっ。

「も、もう一度です!」

なんど繰り返しても出来るのはホットケーキじゃなくて海苔巻きばかり。そしてなぜか隣で焼いていた千代紙先輩は……

「なんでだろ~? チョコバナナしか出来ないよ!?」

と言いながら美味しそうにチョコバナナを頬張る千代紙先輩。何処からバナナとチョコレート持って来たのですかぁ?

「……臭いッ」

さらにその隣からはフライパンから黒い煙がモクモクとあがる小野先輩。フライパンの中身は真っ黒焦げになった暗黒物質(ダークマター)が……

「2秒でなるかあああああ!!!?」

今日も美希のツッコミがさえわたります。火加減を間違えたのかなぁ?

「………はぁ」

そのまた隣ではガックシと膝から大きく崩れ落ちるしーパイセンの姿が!!
どうしたんですかっしーパイセンっと駆け寄ると「あれ」とフライパンの中身を指さしていますぅ。中には何が……恐る恐る見てみると

「え……パンケーキ?」

「うん。ホットケーキを作ろうとしたのに……どうしてかパンケーキしか作れなくて……」

微妙!! でも大丈夫ですよ! ホットケーキもパンケーキも似たようなものですしぃ、見た目だけで言うなら区別なんてつきませんからっ。この中で言ったらしーパイセンの優勝ですよっ、他の先輩たちろくなの作ってませんからぁ。

「だから大丈夫ですよぉ、しーパイセンっ「このホットケーキ味がなくて不味いし」小野先輩ぃぃいいいい!!?」



※女子力低い系女子達が作り出した暗黒物質はあとでメッシーが美味しくいただきました☆ 
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