心桜「つっちゃー! お待たせっ!」
七夏「ここちゃー☆ いらっしゃいです☆」
笹夜「こんにちは♪ 心桜さん♪」
心桜「笹夜先輩! こんちわ! 今回もご協力ありがとうございます!」
笹夜「いえいえ♪」
七夏「ここちゃー」
心桜「ん? どしたの? つっちゃー」
七夏「靴下に何か付いてます!」
心桜「え? あっ! くっつき虫!! いつの間にっ!」
笹夜「あら? ひっつき虫ではなくて?」
心桜「ひっつき虫!? なるほど・・・多少のゆらぎってヤツかな?」
七夏「あっ、確か『オナモミ』だったと思います!」
笹夜「おなもみ?」
心桜「おなもみ・・・・・」
笹夜「こっ、心桜さんっ! 何を考えて・・・」
心桜「さっ、笹夜先輩こそっ!」
七夏「???」
笹夜「・・・コホンッ!」
心桜「とっ、とにかく、あたしはつっちゃーに、くっつき虫ぃ~☆」
七夏「ひゃっ☆ こっ、ここちゃー!!! 急にひっつかないで☆」
笹夜「わっ、私も七夏ちゃんに、ひっつき虫ぃ♪」
七夏「さ、笹夜先輩まで☆」
時崎「おや!? 三人で何してるの?」
七夏&心桜&笹夜「!!!!!」
七夏「ゆっ!!!」
心桜「あははー!」
笹夜「え、えっと・・・その・・・」
時崎「何かの遊び?」
七夏「そ、そういう訳ではなくて・・・」
心桜「そだ! つっちゃーは、お兄さんにくっつき---」
七夏「ませんっ!!!」
時崎「?」
心桜「えー、なんで?」
七夏「(そんな事して嫌われたら困ります!)」
心桜「(お兄さんなら喜んでくれると思うよ)」
七夏「(どおして、そう思えるの?)」
心桜「(あたしだったら嬉しいもん)」
七夏「(そういうことじゃなくて)」
笹夜「あの、時崎さん、これ・・・」
時崎「あ、高月さん、これは、オナモミ!?」
笹夜「そう呼ばれているのですね・・・」
時崎「『ひっつき虫』とも呼ばれていたりするよ」
心桜「あー、お兄さんは『ひっつき虫派』だったかぁ~」
時崎「え!? 何の話?」
心桜「くっつき虫か、ひっつき虫!」
時崎「くっつき虫は聞いた事が無いけど、まあ、意味は通じるよ」
心桜「さすがお兄さん! 理解あるっ!」
心桜「(だから大丈夫だよっ♪ つっちゃー!)」
七夏「大丈夫の意味が分かりませんっ!」
時崎「七夏ちゃん? どおしたの?」
七夏「な、なんでもないですっ!」
時崎「でも、このオナモミ、今は絶滅寸前らしいよ」
笹夜「まぁ、そうなのですか?」
心桜「でも、わりと見かけるような気がするけど・・・」
時崎「その多くは外来種の方じゃないかな?」
心桜「そうなんだ・・・」
笹夜「外来種は見てすぐ分かるのかしら?」
心桜「お兄さん、じゃあ、このくっつき虫は?」
時崎「棘の数が少なめだから、絶滅危惧種の方かも知れない・・・詳しい事は、図鑑とかで調べてみないと分からないけど」
心桜「そうなんだ・・・つっちゃーーー・・・えいっ!!」
七夏「ひゃっ☆ こ、ここちゃー! オナモミさん投げないで、大切にしないと」
心桜「うん! だから、つっちゃーなら大切に受け止めてくれるかな・・・って!」
七夏「そ、そういう返し方って・・・もう・・・」
時崎「どこでひっついて来たのか、分かればいいんだけどね」
笹夜「心桜さん? 分かるかしら?」
心桜「え? んー・・・・・分かんないや・・・」
時崎「七夏ちゃんっ!」
七夏「はい!?」
時崎「そのオナモミ、庭に植えてみたら!?」
七夏「えっと・・・はい☆ そうしてみます☆」
笹夜「芽生えて・・・沢山実るといいですね♪」
心桜「沢山実れば、みんなでオナモミ合戦できるよ~!」
七夏「もぅ・・・ここちゃー」
心桜「という事で、みんなの身の回りにも、割と稀少な物が存在するかも知れないよ!?」
笹夜「そうですね♪ 常に色々な事に意識を傾けてみるのも大切な事かしら?」
心桜「そだね~ あれ? 今日は何の話で集まったんだっけ?」
七夏「そう言えば・・・」
心桜「まあいっか! 1回得した感じがするから!」
七夏「くすっ☆」
心桜「それじゃ、あたしたち『ココナッツ』へのお便りも待ってまーす!」
七夏「お気軽にどうぞです☆」
心桜「んではっ! そういう事で! 今後も『翠碧色の虹』を---」
七夏&心桜&笹夜「よろしくお願いいたします☆!♪」
時崎「!? よ、よろしく・・・」
心桜「も~!!! お兄さんっ!!!」
時崎「す、すまない・・・」
笹夜「心桜さん・・・さすがに今のは無理もないと思います・・・」
時崎「高月さん。ありがとう」
笹夜「いえ♪」
心桜「次回こそは、ちゃんとビシッ!っと決めようね! 三度目の正直だよ!」
七夏「はい☆ 頑張ります☆」
笹夜「はい♪ 心得ておきます♪」
時崎「あ、ああ。意識しておくよ」
・・・この後、早速、三人はオナモミを庭に植えたようです・・・
随筆二 完
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随筆二をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!
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「オナモミ」とは
1.植物の名前。キク科オナモミ属の一年草。
「ひっつき虫」とも呼ばれ、触れると衣服などにひっつく。
最初は緑であるが、熟すと灰褐色になり、灰褐色のものは取り辛い。
2.女の子をモミモミすること。
※元ネタはリトルバスターズの登場人物「来ヶ谷唯湖」の台詞
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