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ガールズ&パンツァー もう一人の転校生

作者:stk
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奥州の三人組

先日行われた戦車道全国大会準決勝第一試合、黒森峰女学院と北海学園の試合は両校とも一歩も引かない戦いであった。
もしかすると去年のプラウダ高校以上だとまほさんは思ったらしい。
私も北海学園の戦いを見て去年よりもレベルが高くなっているのが手に取るようにわかった。
そもそもこの大会に日本の高校でベスト4が埋まることは無かったので、それについても驚いた。
一回戦は時間内には勝負がつかず、試合延長が全国大会で珍しく行われた。
結果だけで言うと黒森峰女学院の勝利だが、ほんの数秒の後に北海学園もフラッグ車を破壊していた。
まさに激戦だった。
北海学園の隊長である北東みみは決勝戦で黒森峰女学院に当たる学校にエールを残した。
[北海学園は負けてしまったが、同じ大狩流の同士がいる白河女子高、大洗女子学園よ。今年の黒森峰女学院は去年ほど強くはない。下手をすれば白河女子高なら圧勝であろう。両校の健闘を祈る。]
国立北海学園の使用戦車は第二次世界大戦中に日本が使った九五式軽戦車、九八式軽戦車、八九式中戦車、九七式中戦車、九一式重戦車、九ほ五式重戦車の六種類である。
どの戦車も第二次大戦で破棄されたはずの代物である。
「梨華、今日隣のクラスに転校生が来るんだって、見に行かない?」
絵里の誘いを梨華は、
「別に興味があるわけではないから行かない。」
とだけ言い、机に突っ伏した。
「梨華行こうよ。みんなも何か言ってよ。」
絵里は裕香、さやね、亜依に目を向けたが、
「行きたくないなら置いていけばいいよ。それにもう寝てる。」
絵里が梨華の方を向きなおすと梨華は寝ていた。
「私たちだけいこうか。」
裕香が梨華以外に行って教室から出ていった。
みんなが出ていった教室から、
「今日は諦めがいいな。」
と聞こえた。

2-B教室
「伊達桜です。青葉女学園から転校してきました。よろしくお願いします。」
「(めんどくさ。)青葉女学園から来ました最上澪です。よろしくお願いします。」
「・・・・佐竹桃、よろしく。」
[教室の外から見てるけど間違いない。]
さやねは急いで梨華のもとに向かった。
それを見ていた三人は、
「さやねはなんで教室に戻ったのかな?」
「わかりません。」
「亜依に同じく。」
「私たちってどう考えても出番少ないよね。」
「「うん。」」
そこは否定して欲しかった。

「梨華大変だよ。」
「どしたのさ急に。」
梨華はさやねな落ち着きのなさから、
「ちょっと私たちに問題のある転校生?」
「そうでは無いけど。」
「さやね、奥州流の人が転校してきたんでしょ。」
それを聞いたさやねは、
「どうしてわかったの?」
「前に角谷生徒会長が教えてくれた。」
「名前までは聞いてないんだ。」
「うん。私たちの知っている人?」
「うん。とてつもなく面倒な三人組。」
それを聞いた梨華は、
「急げさやね、早退するぞ。」
「理解が早いね。」
二人は荷物を持ち、担任に仮病でごまかし、早退した。
下校中
「まさか桜達だなんて。厄介だな。」
「全くですね。梨華はあの三人が苦手ですから。」
「お前もだろ。」
「そうですね。」
二人は呑気に歩いていると、
「見つけた。」
二人にとっては苦手である対象の人物がそこにいた。
「さやね走るぞ。」
「了解。」
二人は猛ダッシュで寮に向かった。
「桃の方に行ったよ。」
『・・・わかった。』
すると梨華達が走った先には桃がいて。
「・・大人しくして。」
「こっちだ。」
さやねに呼ばれ、梨華はさやねの方に走った。
「・・・・澪の所に行った。」
『了解。(本当にめんどくさい。)』
数分しても澪の所にはやって来ない。
『来ないよ。』
『桃、来ないよ?』
「嘘!あっ。」
『どうしたの?』
「一本道を間違えてた。」

「逃げ切れたね。」
「厄介ごとはごめんだよ。」
「梨華の家に行こうか?」
「どうして、すぐにバレるよ。」
「寮なんだから騒ぎは起こせないはずだよ。」
それを聞き梨華はすぐに、
「すぐに行こう。」
と言い歩き出した。 
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