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ジョジョの奇みょんな幻想郷

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第一部 ケイオスクルセイダーズ
第二章 春雪異変~神浄刀矢さんとコラボ企画~
  24.その来訪者、剣2

「一ついいかしら、霊夢」
「奇遇だな俺も気になってたところだ」
「同じくだ」
「何よ、下から答えていくわ。はい、和真」メメタァ
 丞一たちは絶賛飛行中だ。パラレルワールドというものがあるとして──あるだろうが──そこはもしかしたら車などを使って移動してるかもしれないが。ここの幻想郷は舗装路はなければダートとしても最悪なためというよりも幻想郷にバス、もとい車がないため空を飛ぶのが一番楽なのだ。
「んじゃ、聞かせてもらうけどよォ。どこ飛んでるの?」
「「そこ!?」」
 丞一と咲夜が気にしてるのはそこではないが確かに気になるところではある。というよりわかってないと不安になる。見える景色は変わらず山ばかり。引き返そうにも山ばかり。目印を探そうにも山ばかり。助けを呼ぼうにも圏外。まあ、気になるわな。
「ゑ!?違うの!?」
「じゃあ、二人一片に頼むわ。二人ともどうせ同じなんでしょ」
「「犯人に目星はあるのか(んでしょうね)」」
 それが一番気になるところだろう。博麗の巫女がなんのあてもなくふわふわと飛んでるとは思えない。疲れるだけだから。
「当たり前でしょうが。私を誰だと思ってるの?」
「ケチ巫女」
「楽園の素敵な取り立て屋」
「まともなのがないな!?」
 そんなの知らんというように霊夢は名探偵ばりの推理ショーに入る。どうやら自分の都合の悪い話は耳に入らないらしい。
「いい、要は雪が降って一番喜ぶ奴が犯人なわけでしょ?」
「そりゃあ、そうだよね」
「じゃあ、雪が降ったらまずはどうなる?寒くなるでしょ?そこがみそよ」
「うん。で?」
「つまり、寒いのを好む奴ら。そんなのなんて限られてるわ。そんな物好きこの幻想郷にだって少ないもの。例えばチルノとかはそうよね。あと、冬に湧く妖怪とか、ね」












「と言うわけで。あんた()犯人よ!レティ・ホワイトロック!」
「どういう意味で!?それと誤字についてもつっこませてもらってもいいかしら!?」
 レティ・ホワイトロック。冬になると紫と入れ違いにひょっこりと現れる妖怪だ。例年通りならば今頃は春告精のリリー・ホワイトが春を告げ終わってる頃なのだが、まだ出てて来ていないし、レティが冬眠ならぬ春眠に入ってないところを見ると一番怪しい。
「レティ、何でお前が」
「丞一まで!?私が一番怪しいと思うのはわかるわ、でも証拠がないじゃない!」
「その言葉が証拠みたいなもんよ」
 霊夢がドヤ顔を決める。レティはあとでとりまぶん殴ることを決めた。だが、すぐ取りやめた。消される。
「犯人はだいたいそういうじゃない。『証拠を出してみろ』『大した推理だ。まるで推理小説だな』『犯人と同じ部屋なんかにいられるか!俺は自分の部屋に帰らせてもらう!』ねえ、和真」
「何が『ねえ、和真』だ。なぜ俺に振る。俺がいつフラグを建築した。あと一番最後の言葉についてツッコんでいいか」
 和真のごく当たり前な質問はのらりとスルーされた。だが、しょうがないことだ。何故かは察してほしい。
「もういいわ。ヨクゾキタナユーシャヨ(棒読み)」
 レティが疲れたのかもはや棒読みになっていた。魔理沙は腹を抱えて笑っていたのだが気にしたら負けだと思ってる。すると急に霊夢がファイティングポーズをとる。
「貴様が中ボスか」
「いや中ボスじゃねェよ!?」
「よく見破ったな私が中ボスダー(棒読み)」
「じゃあ、誰が戦う?」
「切り替えが早いんだぜ」
「私ついて行く自信がなくなってきたわ」
 咲夜が頭を抱えるほどの処理スピードでボケにツッコんでく!ブ、ブレーキがイカレたのか!?
「そりゃあ、和真しかいないでしょ」
「ゑ?俺?」
「それもそうだな。私も和真がどんな戦い方をするのか気になるしな」
「そもそも、戦えるのかはっきりするしいいんじゃないかしら」
「え!ちょっ!あの!」
「ハイ満場一致いってらー」
「ヒドー!」
 彼を前につきだした。これはひどい。集団のいじめもいいところだ。
「‥‥あなたも大変ね」
「幻想郷にもこんなまともな人間がいるとは」
 和真は絶賛心の中では感動のあまり泣き出しそうだった。これならば戦わずとも話で解決できるかも、
「まあ、戦うんだけどね」
 訂正、和真は戦うことになる。
 それが運命というものなのだ。
「ああ、もういいよ!やってやろうじゃねぇか!」
 そういいながら、トランプににたような(スペード)Aのカードをバックルに差し込み腰に当てるとバックルからカード状のベルトが現れ腰に巻かれた。そしてゆたりとした動きで右手を手のひらを上にして斜め左上にもってゆく。
「‥‥あの動きは!」
 丞一はそのとき感付いていた。そして、誰かが声を上げる。そう、誰もが今の和真の姿を重ねていた。紅霧異変のフィナーレでにおいて丞一の使ったフルフォースフォームに。想起し、重なった。
 そして手のひらの向きをバッと翻しバックルのハンドルを引き、和真は叫んだ。


『「変身!」』


『Turn Up』
 バックルからの音声と共に光の壁が現れた。そこを通り抜けると彼はヘラクレスオオカブトをかたどったような戦士へ姿を変えていた。きっと投げ技が得意なのだろう。ちなみに小学校時代アーケード版においてあれを当てたことも使ったこともなかった。
「「遠慮なしに使わせてもらう(わ)!」」
「冬符『フラワーウィザラウェイ』!」
 レティはチャンス到来と言わんばかりにスペルを放つ。だが、あながち間違っていない。そう、見ればわかるが和真はひとりだけ飛行手段がない。霊夢や魔理沙、咲夜は霊力、丞一はスタンド能力で無重力で浮いている。だが、和真はその限りではない。移動時は丞一が彼のぶんまで能力を割いたが今は違う。能力切った。狙うならば今。先手必勝とういやつだ。だが、人は見かけに寄らずと言う。
『ABSORB QUEENS+FUSION JACK』
 持っていた剣にカードをスキャンすると、一部の体色が変化し羽が生えた。
「そんなのありっ!」
 驚嘆の声を出しつつも弾幕はゆるめない。レティの能力は『寒気を操る程度の能力』。冬と言う環境が彼女の味方なのだ。レーザーや米粒弾幕が引き締めあうも、和真は危なげを残しつつもその翼でスルリとかわして徐々に距離を詰めていった。
「くっ!白符『アデュレイションレイ』!」
 レティの新たなスペルを和真は見据えつつ、剣のトレイを円状に展開し新たなカードをスキャンする。
『THUNDER+SLASH=ライトニングスラッシュ』
 音声が止むと剣は雷を纏いだした。放たれるレーザーを急上昇でかわし、翻って急下降し剣を振り下ろす!
「ハァァァァァァ!」
「ぐっ!キャァァァ!」
 ドッカーン、と爆発(エフェクト)を起こし、器用なことにレティは倒れたまま宙を浮いていた。
 これが八坂和真の幻想郷においての初戦闘初勝利である。




 
 


「ふーん。中々やるじゃない、彼。フルフォースフォームをするだなんて。私もそろそ「いや、違う」え?」
 咲夜が感嘆の声を上げるも。丞一はそれを否定した。
 確かに和真は強い。それは確かなのだが、
「あいつのあれはスタンドCQCじゃない。科学によって生み出されたもっと別の何かだ」

 
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