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レーヴァティン

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第三十話 返還と賠償の後でその六

「使えないならね」
「返すか」
「そうするよ、賠償金付けてね」
 そのうえでというのだ。
「捨てることはしないから」
「それはしないか」
「だって元々人のものだし」
「捨てることはか」
「しないよ、ちゃんと返すよ」
「売りもしないか」
「しないよ」
 そちらもというのだ。
「おいらはね」
「そうするんだな」
「うん、それでね」
 淳二は正にさらに話した。
「これからはね」
「もうですね」
「怪盗は絶対にしないから」
 順一にまた答えた。
「おいらの目的を適えられないからね」
「それではですね」
「皆と冒険するよ、それとね」
「それと、とは」
「おいら元々洞窟とか塔とか。まあダンジョンだね」
「そうしたところに入ってですか」
「モンスター倒してお宝手に入れて」
 そうしてというのだ。
「この世界で生きてきたからね」
「トレジャーハンターですか」
「シーフといってもね」
「そちらの系列ですか」
「どちらかというとね」 
 そうなるというのだ。
「すりとか強盗じゃないよ」
「それはわかります」
「怪盗をやってたけれど」
「元々はそちらですか」
「だから戦うことも多いんだ」
 トレジャーハンターであるが故にというのだ。
「それでだよ」
「だから戦闘もですか」
「慣れてるし自信もあるよ」
「じゃあ忍者に近いかな」
 戦闘力も高いならとだ、源三が言ってきた。
「日本で言う」
「そうかもね、実際に」
「じゃあそっちの実力も期待しているよ」
「是非ね、それとね」
「それと?」
「いや、まずはおいらのアジトに戻って」
 そしてというのだ。
「そこで財宝とお金をまとめて」
「こちらに戻りましょう」
 進太が言ってきた。
「そうして団長殿にお渡しして」
「お宝もお金もね」
「全部ね」
 そうしてというのだ。
「すっきりしようね」
「そういうことでね、さて色々お宝を集めようか」
「神様そのものが使うものをね」
「そうした特別なものをね」
「盗める程度のものじゃなくて」 
 こうも言った。
「それこそ」
「真剣に。死ぬ気で手に入れようとしないといけない位のものをね」
「集めていこうか」
「そうしていこうね」
「それじゃあね」
 こうした話をしてだ、淳二まで加えた一行はまずは彼のアジトに向かうことになった、しかし。
 そのアジトの場所についてだ、久志はその淳二に尋ねた。
「アジトの場所何処だよ」
「ああ、そこね」
「普通の場所にはないだろ」
「普通の場所にあったらね」
 それこそとだ、淳二は久志に笑って返した。
「簡単に見付かるね」
「そうだよな」
「だからおいらもね」
「そんな普通の場所にはか」
「ないよ」
「そうか、じゃあ何処にあるんだよ」
「騎士団領の外のね」
 そこのというのだ。
「山の中にあるんだ」
「山か」
「そう、その山の奥にね」
「アジトがあるんだな」
「もうそれこそ誰もわからない様な」
「そんな場所にか」
「あるよ、そこまで実はね」
 笑いながらだ、久志に話すのだった。 
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