レインボークラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四百八十八話
第四百八十八話 ちょっと疲れた
家に帰って予習復習もして晩御飯を食べるとだ、華奈子は急に気が抜けたみたいになってしまった。
それでだ、美奈子にこう言ったのだった。
「お風呂入るけれど」
「それでもなの」
「もうね」
入ったらというのだ。
「もう休むわ」
「まだ七時半回ったところよ」
美奈子はリビングの壁にかけられてある時計を見て時間をチェックしてから華奈子に答えた。
「まだね」
「そうそれはそうだけれど」
「それでもなの」
「もう何かね」
「疲れたの」
「いや、エネルギー切れっていうか」
笑って話す華奈子だった。
「そんな感じでね」
「今日はもう動けないの」
「お風呂は入るけれど」
それだけの気力はまだ残っているというのだ。
「それでもそれが終わったら」
「もうなの」
「寝るわ」
「今日は色々あって疲れたのね」
「そうなの」
実際にというのだ。
「だからね」
「そうなのね、そう言うのなら」
それならとだ、美奈子も応えて言った。
「仕方ないわね」
「それじゃあ」
「ええ、もう今日はね」
「ゆっくり寝るわ」
「朝までよね」
「そうするから、それとね」
「それと?」
「寝る前に牛乳を飲んで」
お風呂に入ってからというのだ。
「歯も磨いてね」
「よる寝るのね」
「そうするわ」
こう言うのだった。
「じっくり寝る為に」
「お母さんが言ってたわね」
「寝る前に温かいミルク飲むとよく眠れるってね」
「だからそうしてなのね」
「じっくりと寝るわ」
「じゃあ私も」
美奈子もにこりと笑って華奈子と一緒にお風呂に入って温かいミルクを飲んだ、実は美奈子もこの日結構疲れていたのだ。
双子で仲良く寝た、そうして朝は気持ちよく起きたのだった。
第四百八十八話 完
2017・10・5
ページ上へ戻る