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『叙情4』

作者:零那
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『2.4』



真実を隠したまま、涙も隠したまま、心を抉り出し叫ぶ。
声無き声が聞こえますか?
どんなに叫んでも誰にも届かない。

無限に広がる海の遥か彼方迄響かせたいのに。
届かぬ祈りは在るんだってアナタに教えたいのに。
輝いた瞳で夢を語り、綺麗だったアナタ。
アナタの祈りは現実になったのでしょうか?

僕の紅く染まった手首を見て、アナタは泪を零した。
あの日以来、アナタは僕と逢う度に手首を確認したね。
アナタの悲しい表情は苦手だった。

心根の優しいアナタは僕の傍に居るのは勿体無い。
アナタの居場所は僕の傍なんかじゃ無い。
突き放すのはアナタの為...。

サヨナラは言いたくない。
僕の中のアナタは永遠に変わらないから。
またいつか逢えた時はチャント笑えるかな?


 
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