ヘタリア大帝国
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202部分:TURN20 エルミーの来日その三
TURN20 エルミーの来日その三
「満州でのテロの傷がまだ」
「そうですね。復帰はまだ先ですね」
「残念ですが」
「しかし。平良提督といいです」
帝はこの男の名前を出したうえで困った顔になりこう述べた。
「韓国さんの国の人のテロが目立ちますね」
「しかしです。首相にしても平良少将にしてもです」
どうかとだ。山下は帝に話す。
「韓国に対して好意的な人物ですが」
「そうですね。それもかなり」
「その人物がテロの標的になるというのもおかしな話です」
「平良もですね」
彼の場合は良民を虐げる元両班を懲らしめたところその背中を刺された。不覚と言えば不覚だがそれでも韓国の為に動いた結果であることは間違いない。
「彼等はいいことをしたと思いますが」
「だからこそ訳がわかりません」
山下は眉を顰めさせ帝に話す。
「そもそも首相は併合反対派でしたし」
「やはりあの併合はするべきではなかったのではないのか」
柴神は本気で言った。
「今更ではあるがな」
「そうですね。ですが併合してしまいましたし」
帝も困った顔で言う。
「この問題もどうにかしたいですね」
「帝には何かお考えが」
「少し考えてみます」
秋山にもだ。帝は答えた。
「このことについて」
「私も考えてみる」
柴神もここで言う。
「何か答えがある筈だ」
「そうですね。それでは」
「少なくともこうテロが続くとです」
日本も首を傾げさせている。
「無視できませんから」
「はい、本当に」
日韓併合の話もするのだった。そうしてだ。
日本と東郷はその次の日にドイツ大使館に行きだ。ドイツに御前会議での決定のことを伝えたのだった。ドイツはそのことを聞いて言った。
「わかった。では俺から総統閣下に伝えよう」
「はい、わかりました」
「そうしてくれるな」
「すぐにそちらに援軍を送らせてもらう」
その艦隊をだというのだ。
「暫く待っていてくれ」
「それではですね」
日本が応えた。こうしてだった。
ドクツから艦隊が送られることになった。そして実際に暫くしてだ。
日本本土にその艦隊が到着した。港に入ったその艦隊を見て言ったのは田中だった。
「何だありゃ、駆逐艦じゃねえな」
「はい、違いますね」
「もっと小さい感じだね」
彼の傍にいる小澤と南雲が応える。
「外観ものっぺりしていますし」
「普通の艦じゃないのはわかるね」
「あれは何ていうんだ?」
田中はその艦艇達を見ながら言う。
「それでよ」
「潜水艦というらしい」
秋山が田中達のところに来て話す。
「それがあの艦の名前だ」
「潜水艦?」
「そうだ。私もはじめて見るがだ」
「あれが新兵器なあ」
「空母とはまた違いますね」
小澤は空母を引き合いに出して話す。
「あの様に大型ではなくですか」
「隠れて戦うんだね」
南雲は潜水艦という名称からもこう見た。
「こっそりと近寄って」
「はい、そうです」
ここでもう一人出て来た。小柄な白人の少女だ。
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