ヘタリア大帝国
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TURN19 イーグル=ダグラスその七
「そのうえでソビエトと潰し合いだ」
「日本は随分と貧乏くじね」
「植民地を搾取してたんだ。当然のことだ」
ダグラスは日本の政策を見事に勘違いしていた。台湾と韓国を日本の植民地と信じ込んでいる。
「その分の償いはしてもらう」
「カナダはどうなるんだ?」
アメリカはふとこの国のことを言った。
「彼はどうなるんだい?」
「カナダ?ああ、あの国か」
ダグラスはカナダと聞いて一瞬間を置いた。それからこう言った。
「どうだろうな。あの国は」
「そういえばそんな国もあったかな」
「そうですね」
キャヌホークも士官学校首席のイザベラもだ。カナダについてはこんな有様だった。
「ううん、特に気にしなくていいんじゃないか?」
「そうですよね」
「とりあえず太平洋経済圏のナンバースリーまでの席次は決まっている」
ダグラスもカナダについては軽視している。
「四番目でいいだろ」
「オーストラリアがいるぞ」
「じゃあ四番目はオーストラリアだな」
ダグラスはアメリカの話を聞いてオーストラリアを先にした。
「オセアニアの盟主だ。ならあの国だな」
「そうだな。それでいいな」
「よし、じゃあオーストラリアにはその時に僕が話そう」
「頼むな」
こうした話をした。誰もカナダについては無関心だった。
キャシーもだ。こんな始末だった。
「カナダってどんな国だよ」
「ガメリカの北にある国よ」
「何だよ、南にはメキシコがあるよな」
「ええ」
「で、北ってアラスカだろ」
ガメリカの領土だ。資源が豊かな場所である。
「カナダなんてあったか?」
「私もあまり知らないけれど」
「おい、クリスもかよ」
「謎に包まれた国かしら」
本当に知らないのだった。クリスさえも。
「ケベック、そしてカナダがあって」
「星域は二つか?」
「確かそうだったわ」
「そうか。随分目立たない国なんだな」
「我が国と同じ頃にエイリスと独立したらしいわ」
「ああ、独立戦争の時か」
「けれど。影の薄い国みたいね」
クリスはその整った奇麗な眉を少し歪ませて腕を組みつつ首を捻る。
「太平洋の国は全て頭に入れていたけれど」
「祖国さんは知ってるのかよ」
「いや、実は僕もあまり知らないんだ」
アメリカでさえこうだった。キャシーに問われてもこんな有様である。
「何しろ今まで忙しくて。付き合いがなかったからな」
「じゃあ気にしなくていいな」
ダグラスはカナダはこれで終わらせた。
「そんな目立たない国のことはな」
「よし、じゃあカナダは思い出したら話をしよう」
アメリカは一同に言った。
「では日本との戦いのことをさらにな」
「よし、話そう」
ダグラスが応えてだ。そうしてだった。
日本帝国との戦いのことを話していく。ダグラスは就任早々国家や提督達をまとめた。そのうえで彼は旗艦エンタープライズの艦橋に留まった。その彼にだ。
まだ残っているクリスがだ。こう尋ねてきた。
「ヒーローになるって言ってたけれど」
「さっきの話か」
「それは今で終わりではないわね」
「それも言った通りだ。俺はな」
「さらになのね」
「この国の大統領になる」
強い意志をその目に込めてだ。ダグラスは言った。ヘタリア大帝国
196部分:TURN19 イーグル=ダグラスその七
TURN19 イーグル=ダグラスその七
「そのうえでソビエトと潰し合いだ」
「日本は随分と貧乏くじね」
「植民地を搾取してたんだ。当然のことだ」
ダグラスは日本の政策を見事に勘違いしていた。台湾と韓国を日本の植民地と信じ込んでいる。
「その分の償いはしてもらう」
「カナダはどうなるんだ?」
アメリカはふとこの国のことを言った。
「彼はどうなるんだい?」
「カナダ?ああ、あの国か」
ダグラスはカナダと聞いて一瞬間を置いた。それからこう言った。
「どうだろうな。あの国は」
「そういえばそんな国もあったかな」
「そうですね」
キャヌホークも士官学校首席のイザベラもだ。カナダについてはこんな有様だった。
「ううん、特に気にしなくていいんじゃないか?」
「そうですよね」
「とりあえず太平洋経済圏のナンバースリーまでの席次は決まっている」
ダグラスもカナダについては軽視している。
「四番目でいいだろ」
「オーストラリアがいるぞ」
「じゃあ四番目はオーストラリアだな」
ダグラスはアメリカの話を聞いてオーストラリアを先にした。
「オセアニアの盟主だ。ならあの国だな」
「そうだな。それでいいな」
「よし、じゃあオーストラリアにはその時に僕が話そう」
「頼むな」
こうした話をした。誰もカナダについては無関心だった。
キャシーもだ。こんな始末だった。
「カナダってどんな国だよ」
「ガメリカの北にある国よ」
「何だよ、南にはメキシコがあるよな」
「ええ」
「で、北ってアラスカだろ」
ガメリカの領土だ。資源が豊かな場所である。
「カナダなんてあったか?」
「私もあまり知らないけれど」
「おい、クリスもかよ」
「謎に包まれた国かしら」
本当に知らないのだった。クリスさえも。
「ケベック、そしてカナダがあって」
「星域は二つか?」
「確かそうだったわ」
「そうか。随分目立たない国なんだな」
「我が国と同じ頃にエイリスと独立したらしいわ」
「ああ、独立戦争の時か」
「けれど。影の薄い国みたいね」
クリスはその整った奇麗な眉を少し歪ませて腕を組みつつ首を捻る。
「太平洋の国は全て頭に入れていたけれど」
「祖国さんは知ってるのかよ」
「いや、実は僕もあまり知らないんだ」
アメリカでさえこうだった。キャシーに問われてもこんな有様である。
「何しろ今まで忙しくて。付き合いがなかったからな」
「じゃあ気にしなくていいな」
ダグラスはカナダはこれで終わらせた。
「そんな目立たない国のことはな」
「よし、じゃあカナダは思い出したら話をしよう」
アメリカは一同に言った。
「では日本との戦いのことをさらにな」
「よし、話そう」
ダグラスが応えてだ。そうしてだった。
日本帝国との戦いのことを話していく。ダグラスは就任早々国家や提督達をまとめた。そのうえで彼は旗艦エンタープライズの艦橋に留まった。その彼にだ。
まだ残っているクリスがだ。こう尋ねてきた。
「ヒーローになるって言ってたけれど」
「さっきの話か」
「それは今で終わりではないわね」
「それも言った通りだ。俺はな」
「さらになのね」
「この国の大統領になる」
強い意志をその目に込めてだ。ダグラスは言った。
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