ヘタリア大帝国
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193部分:TURN19 イーグル=ダグラスその五
「ただ、俺は士官学校を飛び級してやったがな」
「君は士官学校はじまって以来の成績だったな」
アメリカがそのダグラスに対して言ってきた。
「そのせいで士官学校を僅か一年で卒業してだ」
「二年でここまでなった」
太平洋艦隊司令長官になったというのだ。
「どいつもこいつも抜いてやったさ」
「そうだったな」
「ああ、俳優を辞めて三年だ」
合わせてそれだけだった。
「そして今俺はここにいてだ」
「日本帝国軍と戦うのね」
「何か人が少ないがな」
「今丁度休暇中なのよ」
ララーが明るく笑ってダグラスに答える。
「それで皆いないのよ」
「休暇中?戦争が近いのにか?」
「国防省からの命令でね」
「わからないことするな、ペンタゴンも」
ダグラスは国防省の通称も出した。ガメリカ国防省は建物のその形からペンタゴンと呼ばれるのだ。いささか宗教的な感じもする呼び名ではある。
その通称を出してだ。ダグラスは首を捻ったのである。
「普通は全員待機だがな」
「そうね。けれど貴方はここに来た」
「ああ、それで陣頭指揮を執る」
ダグラスはクリスにも答える。
「そうするからな」
「俺はどうするべきかな」
「キャヌホーク、君はそのまま中帝国にいてくれ」
キャヌホークに対してはこれまで通りだと伝える。
「テコ入れの意味もある。ただしだ」
「展開次第によっては」
「対応が変わる」
そうなると伝えるのだった。
「そういうことで頼む」
「わかったよ。それじゃあね」
「基本的には祖国さんにフィリピンさんにだ」
国家達を見てだ。ダグラスは真剣な面持ちで話す。
「クリスは参謀兼航空艦隊司令官だ」
「わかったわ」
「イザベラにララー、ネクソンは艦隊を率いる」
「了解」
「わかったわ」
「わかったぞ」
「キャシーも同じだが」
ここでキャシーを見るとだ。彼女はというと。
腕を組み首を項垂れさせている。見れば寝ている。
その彼女を見てだ。ダグラスは少し笑って言った。
「御姫様はゆっくりとお休みだ」
「ははは、キャシーらしいな」
アメリカはダグラスよりさらに明るく笑っている。
「実戦派だからな」
「そうだな。まあ起きてもらおうか」
「キャシー」
ダグラスの言葉に応える形でクリスがキャシーのその肩をぽんと押す。するとだ。
キャシーはそれで目を開いてだ。こう言うのだった。
「何だよ。会議はもう終わりかい?」
「まだ途中よ」
「そうかよ。じゃあもう一眠りすっか」
「あの、ブラッドレイ中将」
イザベラは真面目な顔でキャシーを注意してきた。
「仮にも提督ならばです。もっと真剣に」
「おいおい、士官学校の時と変わらないな」
「当然です。軍人たるものは生真面目に」
「だからな。おめえは真面目過ぎるんだよ」
「中将が不真面目過ぎるのです」
「同期で階級も同じなのにその口調は止めろよ」
くだけた調子でだ。言うキャシーだった。
「本当によ。居眠り位でよ」
「居眠りは最もあってはならないことです」
やはりイザベラは真面目だ。まだ言うのだった。
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194部分:TURN19 イーグル=ダグラスその五
TURN19 イーグル=ダグラスその五
「ただ、俺は士官学校を飛び級してやったがな」
「君は士官学校はじまって以来の成績だったな」
アメリカがそのダグラスに対して言ってきた。
「そのせいで士官学校を僅か一年で卒業してだ」
「二年でここまでなった」
太平洋艦隊司令長官になったというのだ。
「どいつもこいつも抜いてやったさ」
「そうだったな」
「ああ、俳優を辞めて三年だ」
合わせてそれだけだった。
「そして今俺はここにいてだ」
「日本帝国軍と戦うのね」
「何か人が少ないがな」
「今丁度休暇中なのよ」
ララーが明るく笑ってダグラスに答える。
「それで皆いないのよ」
「休暇中?戦争が近いのにか?」
「国防省からの命令でね」
「わからないことするな、ペンタゴンも」
ダグラスは国防省の通称も出した。ガメリカ国防省は建物のその形からペンタゴンと呼ばれるのだ。いささか宗教的な感じもする呼び名ではある。
その通称を出してだ。ダグラスは首を捻ったのである。
「普通は全員待機だがな」
「そうね。けれど貴方はここに来た」
「ああ、それで陣頭指揮を執る」
ダグラスはクリスにも答える。
「そうするからな」
「俺はどうするべきかな」
「キャヌホーク、君はそのまま中帝国にいてくれ」
キャヌホークに対してはこれまで通りだと伝える。
「テコ入れの意味もある。ただしだ」
「展開次第によっては」
「対応が変わる」
そうなると伝えるのだった。
「そういうことで頼む」
「わかったよ。それじゃあね」
「基本的には祖国さんにフィリピンさんにだ」
国家達を見てだ。ダグラスは真剣な面持ちで話す。
「クリスは参謀兼航空艦隊司令官だ」
「わかったわ」
「イザベラにララー、ネクソンは艦隊を率いる」
「了解」
「わかったわ」
「わかったぞ」
「キャシーも同じだが」
ここでキャシーを見るとだ。彼女はというと。
腕を組み首を項垂れさせている。見れば寝ている。
その彼女を見てだ。ダグラスは少し笑って言った。
「御姫様はゆっくりとお休みだ」
「ははは、キャシーらしいな」
アメリカはダグラスよりさらに明るく笑っている。
「実戦派だからな」
「そうだな。まあ起きてもらおうか」
「キャシー」
ダグラスの言葉に応える形でクリスがキャシーのその肩をぽんと押す。するとだ。
キャシーはそれで目を開いてだ。こう言うのだった。
「何だよ。会議はもう終わりかい?」
「まだ途中よ」
「そうかよ。じゃあもう一眠りすっか」
「あの、ブラッドレイ中将」
イザベラは真面目な顔でキャシーを注意してきた。
「仮にも提督ならばです。もっと真剣に」
「おいおい、士官学校の時と変わらないな」
「当然です。軍人たるものは生真面目に」
「だからな。おめえは真面目過ぎるんだよ」
「中将が不真面目過ぎるのです」
「同期で階級も同じなのにその口調は止めろよ」
くだけた調子でだ。言うキャシーだった。
「本当によ。居眠り位でよ」
「居眠りは最もあってはならないことです」
やはりイザベラは真面目だ。まだ言うのだった。
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