ヘタリア大帝国
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192部分:TURN19 イーグル=ダグラスその三
TURN19 イーグル=ダグラスその三
「士官学校の時なんて本当にガリ勉だったからな」
「見返さないと気が済まなかったからよ」
イザベラはきっとした顔になって明るい顔のキャシーを見上げて述べた。
「だからよ」
「ジャパニーズだからか」
「そうよ。偏見なんて糞喰らえよ」
その気の強い顔でだ。言うイザベラだった。
「私はガメリカ人よ。完全にね」
「その通りだ。イザベラは僕の国の人間だ」
アメリカはイザベラ本人にもこう言った。
「だからおかしな偏見は許さないからな」
「すいません、祖国さん」
イザベラはそのアメリカに敬礼をして述べた。
「お蔭で同胞達が助かりました」
「気にすることはないぞ。間違ったことはしちゃいけないんだ」
アメリカは毅然としてイザベラに返した。
「だから僕は植民地にも反対しているんだ」
「そうです。植民地は間違っています」
イザベラは強い声でアメリカに続いた。その目が輝いている。
「あの様なものは」
「あれっ、じゃあ君は日本の政策には」
「はい、反対です」
毅然としてだ。イザベラはフィリピンにも答える。
「あの様なものは全て独立しなければなりません」
「僕みたいにだね」
「そう思います」
「ううん、イザベラは本当にガメリカ人だね」
「両親は確かに日本帝国からの移民です」
このことは間違いないというのだ。彼女も自分のルーツは否定しない。
「ですがそれでもです」
「ガメリカ人だっていうんだね」
「そうです。私の血はコーラです」
「言ってくれたね。じゃあこれからね」
「宜しくお願いします」
イザベラはフィリピンと握手した。お互いの絆も確かめ合う。そうしたやり取りをしているとだ。艦橋にあらたに一人の男が来た。彼はというと。
見事な金髪、鷲を思わせる感じのワイルドなそれに鋭い青い目がある。その目もやはり鷲のそれを思わせる。
顔は若々しく覇気だけでなくカリスマ性も感じさせる。何処に出ても映える様な顔だ。ただ整っているだけでなくそこには明らかに輝くものがある。
均整の取れた長身をガメリカ軍の軍服と白い星の柄のジャケットで覆っている。その彼が薄い格好のいいサングラスをかけて入ってきた。その彼を見てだ。
キャシーとイザベラがだ。驚愕の顔になって言った。
「あ、あんたまさか」
「映画俳優のイーグス=ダグラス」
「何であんたがここにいるんだよ」
「どうしてなの!?」
「俺がそのガメリカ軍太平洋艦隊司令長官だ」
ダグラスは驚く二人をその鋭い目で一瞥してこう述べてきた。
「イーグル=ダグラスだ」
「だから何であんたがここにいるんだよ」
「太平洋方面艦隊司令長官って」
「映画俳優を辞めて軍人になっただけだ」
ダグラスはまだ驚いている二人にそっけなく答えた。
「それだけだ」
「いや、それで納得できるかよ」
「そうよ。本当に」
「言ってなかったか?俺はヒーローになるってな」
ダグラスは今度は居並ぶ国家と提督達にも述べた。
「映画の舞台挨拶の時にな」
「ああ、そういえば言っていたかな」
キャヌホークが己の記憶を検索してから応えた。
「デビュー作で」
「覚えてくれてる奴もいるんだな」
「というかこの二人が世間知らず過ぎるんじゃないのかな」
キャヌホークはキャシーとイザベラを見て言う。
「まあそれぞれ知らない事情はあるみたいだけれど」
「忘れてたんだよ」
キャシーの事情はこうしたものだった。
「ついうっかりとね」
「私は知りませんでした」
イザベラはこうしたものだった。
「映画は観ないので」
「じゃあ何を見るんだ?一体」
「士官学校入学前から多忙でしたので」
つまり勉強ばかりしていたというのだ。
「そして正式に軍人になってからもです」
「映画を観る暇がなかったんだな」
「そうです」
仕事に専念していたのだ。それがイザベラだった。
TURN19 イーグル=ダグラスその三
「士官学校の時なんて本当にガリ勉だったからな」
「見返さないと気が済まなかったからよ」
イザベラはきっとした顔になって明るい顔のキャシーを見上げて述べた。
「だからよ」
「ジャパニーズだからか」
「そうよ。偏見なんて糞喰らえよ」
その気の強い顔でだ。言うイザベラだった。
「私はガメリカ人よ。完全にね」
「その通りだ。イザベラは僕の国の人間だ」
アメリカはイザベラ本人にもこう言った。
「だからおかしな偏見は許さないからな」
「すいません、祖国さん」
イザベラはそのアメリカに敬礼をして述べた。
「お蔭で同胞達が助かりました」
「気にすることはないぞ。間違ったことはしちゃいけないんだ」
アメリカは毅然としてイザベラに返した。
「だから僕は植民地にも反対しているんだ」
「そうです。植民地は間違っています」
イザベラは強い声でアメリカに続いた。その目が輝いている。
「あの様なものは」
「あれっ、じゃあ君は日本の政策には」
「はい、反対です」
毅然としてだ。イザベラはフィリピンにも答える。
「あの様なものは全て独立しなければなりません」
「僕みたいにだね」
「そう思います」
「ううん、イザベラは本当にガメリカ人だね」
「両親は確かに日本帝国からの移民です」
このことは間違いないというのだ。彼女も自分のルーツは否定しない。
「ですがそれでもです」
「ガメリカ人だっていうんだね」
「そうです。私の血はコーラです」
「言ってくれたね。じゃあこれからね」
「宜しくお願いします」
イザベラはフィリピンと握手した。お互いの絆も確かめ合う。そうしたやり取りをしているとだ。艦橋にあらたに一人の男が来た。彼はというと。
見事な金髪、鷲を思わせる感じのワイルドなそれに鋭い青い目がある。その目もやはり鷲のそれを思わせる。
顔は若々しく覇気だけでなくカリスマ性も感じさせる。何処に出ても映える様な顔だ。ただ整っているだけでなくそこには明らかに輝くものがある。
均整の取れた長身をガメリカ軍の軍服と白い星の柄のジャケットで覆っている。その彼が薄い格好のいいサングラスをかけて入ってきた。その彼を見てだ。
キャシーとイザベラがだ。驚愕の顔になって言った。
「あ、あんたまさか」
「映画俳優のイーグス=ダグラス」
「何であんたがここにいるんだよ」
「どうしてなの!?」
「俺がそのガメリカ軍太平洋艦隊司令長官だ」
ダグラスは驚く二人をその鋭い目で一瞥してこう述べてきた。
「イーグル=ダグラスだ」
「だから何であんたがここにいるんだよ」
「太平洋方面艦隊司令長官って」
「映画俳優を辞めて軍人になっただけだ」
ダグラスはまだ驚いている二人にそっけなく答えた。
「それだけだ」
「いや、それで納得できるかよ」
「そうよ。本当に」
「言ってなかったか?俺はヒーローになるってな」
ダグラスは今度は居並ぶ国家と提督達にも述べた。
「映画の舞台挨拶の時にな」
「ああ、そういえば言っていたかな」
キャヌホークが己の記憶を検索してから応えた。
「デビュー作で」
「覚えてくれてる奴もいるんだな」
「というかこの二人が世間知らず過ぎるんじゃないのかな」
キャヌホークはキャシーとイザベラを見て言う。
「まあそれぞれ知らない事情はあるみたいだけれど」
「忘れてたんだよ」
キャシーの事情はこうしたものだった。
「ついうっかりとね」
「私は知りませんでした」
イザベラはこうしたものだった。
「映画は観ないので」
「じゃあ何を見るんだ?一体」
「士官学校入学前から多忙でしたので」
つまり勉強ばかりしていたというのだ。
「そして正式に軍人になってからもです」
「映画を観る暇がなかったんだな」
「そうです」
仕事に専念していたのだ。それがイザベラだった。
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