ヘタリア大帝国
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189部分:TURN18 ガメリカ共和国その十一
189部分:TURN18 ガメリカ共和国その十一
TURN18 ガメリカ共和国その十一
「彼等も僕の国民なんだ。なら僕が保障することだ」
「あたしもいるからね」
アメリカ妹も言う。そうしたのだ。
「あんた達が気にする必要はないよ」
「今一番怖いのは偏見だ」
アメリカはこうもだ。知事達に告げた。
「そのことが一番怖いからな」
「そうですね」
落ち着きを取り戻した知事がだ。アメリカに述べた。
「では。彼等のことは」
「僕がいる。安心するんだ」
アメリカはこう言ってだ。自分達の国民を守ったのだった。このことはすぐに四姉妹のところにも伝わった。キャロルはその話を聞いてだ。四姉妹の三人にテレビ電話からこう話した。
「こうしたところが祖国ちゃんのいいところね」
「そうね。正直なところね」
「日系人の問題は憂慮することだったわ」
ハンナとドロシーもこのことについて話した。
「下手に収容所に入れれば」
「今はよくてもね」
キャロルは顔を顰めさせて述べた。
「後々ね。厄介なことになってたわね」
「そう。我が国が掲げているものの一つに人権と平等があるから」
それ故にだと。ドロシーは淡々として述べる。
「そのことから。深刻な問題になっていたわ」
「けれど。UFJの暴走は私達でも抑えきれなくなっていたから」
クーはUFJの事情に言及した。
「私達でも。どうにかできないものもあるから」
「万能の人間なんていないわ」
ハンナはきっぱりと言い切った。
「人間の力には限りがあるものよ」
「例え四姉妹であっても」
「ええ。それは祖国さんも同じだけれどね」
彼女達が等しく愛情を向けているアメリカも同じだというのだ。それは。
「万能で。何もかもをできる存在はいないわ」
「けれど今回は」
「本当に祖国さんしかできなかったからね」
キャロルはその眉を少し顰めさせて言った。
「ファインプレーだったわ。政治的にもね」
「キャロルも政治的な判断ができるようになったわね」
「当たり前でしょ。これでも国防長官よ」
少し怒った様な表情を見せてだ。キャロルはハンナの挑発めいた言葉に反論した。
「だからね。今回は本当にね」
「祖国さんのファインプレーね」
「そう思うわ。けれど日系人への偏見は残るわよ」
キャロルはこの感情について指摘した。
「あたしも。収容所は反対だけれど日本人は嫌いよ」
「わかってるわ。既に考えはあるわ」
「考えって?」
「日系人への偏見と日系人達のそれに対する反発を利用するわ」
その二つをだ。同時にだというのだ。
「日系人達に軍への志願を勧めてみたらどうかしら」
「国防省としてなのね」
「そうよ。どうかしらこれは」
「悪くないわね。丁度日系人の軍人にいい娘がいるし」
「そう、いるの」
「朽木=イザベラっていうの。負けん気の強い娘よ」
「ではその娘を提督に抜擢したらどうかしら」
ハンナはキャロルにこう勧めた。四姉妹同士ではあるが管轄が違うのでアドバイスになるのだ。
「そうしたらどうかしら」
「そうね。あの娘を提督に抜擢してなのね」
「その下に日系人の志願兵を置くのよ」
「悪くないわね。じゃあイザベラに話しておくわ」
キャロルは明るい顔になって言った。
「丁度あの娘今マニラにいるし。祖国ちゃんとも会えるわね」
「だからキャロル、祖国さんをちゃん付けで呼ぶのは」
「いいじゃない。あたし自分の国大好きだから」
クーに言われてもだ。キャロルは自分の国への砕けた態度を変えない。
「祖国ちゃんの為なら一肌も二肌も脱ぐわよ」
「私も。やってみる」
ドロシーはキャロルの話が終わったところでぽつりと述べた。
「祖国さんの為に考えていることがあるから」
「科学やエネルギーのことは任せるわ」
ハンナはそのドロシーに言った。
「そうしてね」
「わかったわ」
「じゃあそういうことでね」
話が全部終わったと見てだ。キャロルが明るく述べる。
「電話での会議はこれで終わりね」
「ええ。ではそれぞれの仕事に戻って」
最後にハンナが三人に告げて話を終えた。四姉妹は自分達の祖国の行動に感謝していた。そして彼により一層の愛情を感じるのだった。
TURN18 完
2012・4・13
TURN18 ガメリカ共和国その十一
「彼等も僕の国民なんだ。なら僕が保障することだ」
「あたしもいるからね」
アメリカ妹も言う。そうしたのだ。
「あんた達が気にする必要はないよ」
「今一番怖いのは偏見だ」
アメリカはこうもだ。知事達に告げた。
「そのことが一番怖いからな」
「そうですね」
落ち着きを取り戻した知事がだ。アメリカに述べた。
「では。彼等のことは」
「僕がいる。安心するんだ」
アメリカはこう言ってだ。自分達の国民を守ったのだった。このことはすぐに四姉妹のところにも伝わった。キャロルはその話を聞いてだ。四姉妹の三人にテレビ電話からこう話した。
「こうしたところが祖国ちゃんのいいところね」
「そうね。正直なところね」
「日系人の問題は憂慮することだったわ」
ハンナとドロシーもこのことについて話した。
「下手に収容所に入れれば」
「今はよくてもね」
キャロルは顔を顰めさせて述べた。
「後々ね。厄介なことになってたわね」
「そう。我が国が掲げているものの一つに人権と平等があるから」
それ故にだと。ドロシーは淡々として述べる。
「そのことから。深刻な問題になっていたわ」
「けれど。UFJの暴走は私達でも抑えきれなくなっていたから」
クーはUFJの事情に言及した。
「私達でも。どうにかできないものもあるから」
「万能の人間なんていないわ」
ハンナはきっぱりと言い切った。
「人間の力には限りがあるものよ」
「例え四姉妹であっても」
「ええ。それは祖国さんも同じだけれどね」
彼女達が等しく愛情を向けているアメリカも同じだというのだ。それは。
「万能で。何もかもをできる存在はいないわ」
「けれど今回は」
「本当に祖国さんしかできなかったからね」
キャロルはその眉を少し顰めさせて言った。
「ファインプレーだったわ。政治的にもね」
「キャロルも政治的な判断ができるようになったわね」
「当たり前でしょ。これでも国防長官よ」
少し怒った様な表情を見せてだ。キャロルはハンナの挑発めいた言葉に反論した。
「だからね。今回は本当にね」
「祖国さんのファインプレーね」
「そう思うわ。けれど日系人への偏見は残るわよ」
キャロルはこの感情について指摘した。
「あたしも。収容所は反対だけれど日本人は嫌いよ」
「わかってるわ。既に考えはあるわ」
「考えって?」
「日系人への偏見と日系人達のそれに対する反発を利用するわ」
その二つをだ。同時にだというのだ。
「日系人達に軍への志願を勧めてみたらどうかしら」
「国防省としてなのね」
「そうよ。どうかしらこれは」
「悪くないわね。丁度日系人の軍人にいい娘がいるし」
「そう、いるの」
「朽木=イザベラっていうの。負けん気の強い娘よ」
「ではその娘を提督に抜擢したらどうかしら」
ハンナはキャロルにこう勧めた。四姉妹同士ではあるが管轄が違うのでアドバイスになるのだ。
「そうしたらどうかしら」
「そうね。あの娘を提督に抜擢してなのね」
「その下に日系人の志願兵を置くのよ」
「悪くないわね。じゃあイザベラに話しておくわ」
キャロルは明るい顔になって言った。
「丁度あの娘今マニラにいるし。祖国ちゃんとも会えるわね」
「だからキャロル、祖国さんをちゃん付けで呼ぶのは」
「いいじゃない。あたし自分の国大好きだから」
クーに言われてもだ。キャロルは自分の国への砕けた態度を変えない。
「祖国ちゃんの為なら一肌も二肌も脱ぐわよ」
「私も。やってみる」
ドロシーはキャロルの話が終わったところでぽつりと述べた。
「祖国さんの為に考えていることがあるから」
「科学やエネルギーのことは任せるわ」
ハンナはそのドロシーに言った。
「そうしてね」
「わかったわ」
「じゃあそういうことでね」
話が全部終わったと見てだ。キャロルが明るく述べる。
「電話での会議はこれで終わりね」
「ええ。ではそれぞれの仕事に戻って」
最後にハンナが三人に告げて話を終えた。四姉妹は自分達の祖国の行動に感謝していた。そして彼により一層の愛情を感じるのだった。
TURN18 完
2012・4・13
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