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おぢばにおかえり

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第四十二話 妹達の誤解その十一

「あと四国もあるから」
「高知県とかにも、そういえば聞いてますよ」
 ここで急に阿波野君は笑ってこんなことを言ってきました。
「高知城の隣にも大教会があって撮影の時に映ったりするって」
「そうよ、実際にね」
「仮面ライダーの映画で高知城の天守閣使われたんですよね」
 ここで特撮のお話をしてきました、私も特撮出身の俳優さんで好きな人は多いですがどうも阿波野君は特撮自体が好きみたいです。
「ブイスリーで」
「それ前も言ってたわよね」
 特撮好きのこの子らしいと言えばらしいですが。
「ブライアントさんか誰かの応援歌だったとか」
「あっ、そうそうそうでした」
「ブイスリー好きなの?」
「仮面ライダーは全部好きですよ」
「そうなの」
「今のライダーも」
 ブイスリーだけでなくというのです。
「好きですよ」
「そうよね、特撮好きで」
「はい、それで高知城の横なんですよね」
「その大教会はね」
「時々撮影で映ったりとかして」
「そうしたこともあるのよ」
 坂本龍馬さんといえば高知なのでそれで映ったりします、お隣にお城があったり撮影に映ったりとか羨ましいと思ったこともありました。
「あちらはね」
「いいですね、天守閣から悪の大幹部が作戦を言ったりして」
 何かそうした場面があったみたいです、私はその映画をよく知らないですが。
「凄く格好よかったんですよ」
「悪役でもよね」
「というか悪役まで格好よくないと駄目ですよね」
「それはね」
「ヒロインは奇麗か可愛くて」
 こう言ってまた私をじっと見てきました。
「本当に」
「はい、そうですよね」
「やっぱり可愛くないと駄目ですよね」
 妹達もにこにことして言ってきました。 
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