ヘタリア大帝国
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140部分:TURN14 マジノ線攻略その二
TURN14 マジノ線攻略その二
「カルト教団だな」
「間違いなくね。信者は少ないけれど何か怪しげな儀式を行っているそうよ」
「生贄を使ってだな」
「その様ね。だからなのね」
「そうだ。取り締まる」
悪く言えば弾圧する。そうするというのだ。
「生贄なぞ許してはならない」
「まさかまだそんな宗教があるなんてね」
「邪教だ」
レーティアは冷たく言い切った。
「そんな宗教はあってはならない」
「若し今そうした宗教が力を持てば」
「大変なことになる。だから小さいうちに取り締まる」
「カルト教団はね」
「そうするしかない。だから手は打つ」
強い声で言うレーティアだった。
「そうするぞ」
「わかったわ。それでだけれど」
「親衛隊か」
「彼等はどうするのかしら」
「親衛隊長か」
親衛隊の長、文字通りその存在を問うたレーティアだった。
「ヒムラーか」
「ノンツィヒ=ヒムラーね。士官学校にいたそうだけれどね」
「士官学校中退か」
「成績は優秀だったみたいよ」
「それでどうして辞めたのだ?」
「北欧に旅行に行ってかららしいわ。急にね」
士官学校を辞めた。そうだというのだ。
「そうらしいけれど」
「北欧?あの場所に何かあるのか?」
北欧と聞いてもだ。レーティアは首を捻るばかりだった。
そしてそのうえでだ。グレシアにこう尋ねたのだった。
「あの場所にはだ」
「何もないわよね」
「そうだ。何もないのではないのか?」
こうも言ったのだった。
「確かにオーロラはあるがだ」
「そんな士官学校を中退してまではね」
「士官学校での成績は優秀だったのだな」
「ロンメル元帥と同期でね」
グレシアはロンメルの名前も出した。
「それでね。成績を張り合っていたらしいわ」
「それではかなり優秀ではないのか?」
レーティアはまたしても首を捻ることになった。
「学校の成績だけではわからないにしてもだ」
「そうね。けれどロンメル元帥とは親友だったらしいし」
「そうなのか」
「そうなの。後は彼から聞けばいいと思うわ」
「わかった」
レーティアはグレシアの言葉に答えた。
「ではそうする。そしてだ」
「話を変えるわね」
「そうだ。オフランスを占領した後だ」
今度はこの話題になった。所謂占領政策についてだ。
「まず王族は離宮に軟禁させてもらうか」
「そうね。彼等はね」
「北欧連合王国の王族達と同じだ」
軟禁するというのだ。彼等の離宮の一つにだ。
「身の安全は保障するにしてもだ」
「政治的利用は許してはならないわね」
「それは危険だ」
その政治的な判断からだ。レーティアは言う。
「だからだ。そうさせてもらう」
「これまで通りね」
「あと。統治だが」
「これも今まで通りね」
「まず私が行くか」
他ならぬだ。レーティア自身がだというのだ。
「ツアーだな。だがその中でだ」
「はいはい、希望はわかってるわ」
「ルーブルだ」
この名前がだ。二人の会話に出て来た。
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