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ドリトル先生と春の花達

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第五幕その四

「僕もね」
「若しこの仮定が確かなら」
「それならだね」
「いや、本当にね」
「気候の影響って大きいね」
「そうだよね」
「全くだよ、思うことはね」
 それはというのです。
「気候の影響の大きさだよ」
「ただ暖かい寒いだけじゃなくて」
「虫の味にも影響してね」
「それで小鳥さん達の機嫌も変わる」
「そうなのね」
「そうなるね、まあ些細っていったら些細だね」
 それでもというのです。
「そのことは、けれどね」
「大きいっていえば大きいね」
「そうだよね」
「小鳥さん達にとっては」
「それで小鳥さん達の機嫌に気付く人には」
「大きいわね」
「そう思ったよ」
 こう言うのでした。
「このことについても」
「そして日笠さんのことも?」
「あっ、そうかも」
「そうだよね」
「世界から見れば小さいことでも」
「日笠さんについては大きいね」
「それで先生にとっても」
「また僕のこと言うけれど」
 先生は皆に首を傾げさせつつ応えました。
「けれどね」
「うん、わかってないよね」
「そうだと確信していたけれど」
「やっぱり先生だね」
「学問のことは出来ても」
「ことこういうことはね」
「あとスポーツと家事もね」
「てんで駄目だから」
「うん、昔からスポーツとか家事はね」
 先生はこうしたことは本当にです。
「駄目なんだよね」
「そうだよね」
「昔からね」
「全く出来なくて」
「そして何よりもね」
「恋愛は」
「だってもてたことがないんだよ」
 一度もというのです。
「僕はね」
「うん、それ聞いてるから」
「よく知ってるよ、僕達も」
「先生はそう思ってることはね」
「だから駄目だってことは」
「いやいや、子供の頃からもてたことはね」
 ご自身が思うにはです。
「ないよ。いつも何かと声をかけてもらって親切にしてもらっておやつも作ってもらっているにしても」
「うんうん、先生はね」
「そうでしょうね」
「お友達としてね」
「お付き合いしてるのね」
「お友達になってくれている人は多いんだ」
 そうした人はというのです。
「実際にね、けれどね」
「恋愛は、だね」
「そうした感情を抱いてくれる人はいない」
「そうだっていうのね」
「そうだよ」
 あくまで先生ご自身が思うところはです。 
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