ヘタリア大帝国
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125部分:TURN12 ノルウェー星域会戦その九
TURN12 ノルウェー星域会戦その九
「そしてだ。主力はこのままドクツの主力に向かう!」
「わかっただ。それなら」
「僕達はこのまま進む」
スウェーデンとノルウェーが応えてだった。
アルビルダはイギリス妹とフィンランドにロンメル達の足止め、警戒を命じて主力はそのままマンシュタイン達の敵主力に向かった。だが、だった。
ロンメルはそのフィンランド達の動きを見てだ。プロイセンに冷静に言った。
「ではいいか」
「ああ、全速力を出してだよな」
「あの二個艦隊を倒そう」
そうしようとだ。ロンメルはプロイセンに話した。
「そうすればこの戦いは勝ちだ」
「だよな。俺達の足止めか」
「戦術としては合格だ」
ロンメルもだ。アルビルダの将としての質は評価した。しかしだった。
ここでだ。彼はこうも言ったのである。
「だが。しかしだ」
「俺達の実力はな」
「見誤っている」
それがだ。アルビルダの失敗だというのだ。
「総統閣下が造られた我が軍の艦艇の実力はこんなものではない」
「ポッポーランドじゃ攻撃は見せたけれどな」
「この機動部隊はより速い」
そうだというのだ。彼等が指揮する高速機動部隊はだというのだ。
「今は五十ノット、だがだ」
「六十でいくんだな」
「いや、七十だ」
不敵な笑みでだ。ロンメルは言ってみせた。
「それで一気に足止めのあの二個艦隊を挟み撃ちにして」
「倒しちまうか」
「そうする。それではだ」
こう言ってだ。すぐにだった。
ロンメル達は艦隊速度をあげた。それを見てだ。フィンランドは驚きの声をあげた。
「なっ!?あの速さは」
「六十、いえ七十です!」
「七十ノットを出してきています!」
「そんな速さの艦艇があるとは!」
驚愕の顔でだ。フィンランドも彼が率いる将兵達も叫んだ。
「しかしこれは事実です」
「そうです。機械もそう教えています」
「ですからこれは」
「紛れもなく」
「そうですね。ですが」
それでもだとだ。フィンランドは言った。そしてだ。
イギリス妹にもだ。こう告げたのだった。
「戦われますね」
「はい、無論です」
確かな声でだ。イギリス妹も答える。
「そうさせてもらいます」
「では。今は」
「方陣を組みましょう」
イギリス妹はフィンランドにこの陣を提案した。
「そしてです」
「彼等を迎え撃つ」
「そうしなければ。彼等に好き放題やられてしまいます」
イギリス妹は危惧していた。このことを。
それでだ。フィンランドにこう提案したのだった。
「ですから。すぐに」
「わかりました。それでは」
こうしてだ。フィンランドとイギリス妹が率いる二個艦隊がだ。方陣を組みにかかった。だがその動きを見てだ。ロンメルはプロイセンに対して言った。
「今のうちだな」
「そうだな。方陣を組む前にな」
「その前に叩く」
そうするとだ。ロンメルは淡々としてプロイセンに述べた。
「ではこのまま進もう」
「方陣を組むのはいいんだけれどな」
「だが陣は組んでこそだ」
あくまでだ。それより前にだというのだ。
「攻めればこれ程脆いものはない」
「俺達の速さならな」
「できる。では行こう」
「ああ、仕掛けるぜ!」
こうしてだ。ロンメルとプロイセンの艦隊は。
一気に進みだ。陣を組む前の連合軍に突き進んだ。そして。
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