ヘタリア大帝国
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109部分:TURN11 エイリス女王その三
TURN11 エイリス女王その三
「何でも自分一人で背負い込むんじゃなくてな」
「私達もいますから」
「だから。頼むぜ」
「無理はなさらないで下さい」
「及ばずながら我々もいます」
「困った時は何とでも言いつけ下さい」
騎士提督達もだ。三人一斉にセーラの前に片膝をついてそのうえで言ったのだった。
「エイリスの為に」
「この命捧げましょう」
「有り難うございます」
セーラは祖国達、そして騎士提督達の言葉を受けてだ。
微笑みになりそうしてだ。こう言ったのだった。
「私なぞの為に。そこまで心を見せてくれるとは」
「女王さんだからな」
イギリスは微笑んでセーラにこうも言った。
「前の女王さんも好きだけれどな」
「私達はセーラ様だからこそです」
「喜んで戦わせてもらうぜ」
「女王陛下の為に」
「そうですか」
「ああ、それでな」
イギリスがだ。その微笑みと共にセーラの横に来た。そうしてだ。
臣民達の前に姿を現してだ。こんなことを言った。
「俺達をここに呼んだのはやっぱり」
「そうです。共に臣民達の前に出たいと思いまして」
「そうだよな。だから呼んでくれたんだよな」
「そうです。それで祖国殿」
「ああ、二人一緒にな」
「彼等に応えましょう」
セーラも微笑みだ。そうしてだった。
イギリスと共に臣民に手を振って応えるのだった。今エイリスも戦いに入ろうとしていた。
そして王宮ではだ。セーラは紅茶を飲みつつだ。こうイギリスと妹に話していた。
見事なソファーに装飾の部屋だ。その中で紅茶を飲みながらだ。セーラは自分の向かい側に座る二人に尋ねた。
「ドクツ軍は北欧に向かっているそうですね」
「ああ、マンシュタインとロンメルの軍勢がな」
「シャイアン星域から向かっています」
そうだとだ。二人も紅茶を飲みながらだ。セーラに答えた。
「まずはデンマークを占領してな」
「ノルウェーに入ると思います」
「わかりました」
二人の話を聞いてだ。セーラは決断を下した。
「では我が軍はアイスランドからノルウェーの救援に向かいます」
「よし、じゃあ俺達も行くぜ」
「何個艦隊を向かわせますか?」
「貴方達を含めてです」
国家艦隊二つ、それと合わせてだというのだ。
「六個艦隊を送ろうと考えています」
「そうか、六個か」
「それだけを送るのですね」
「戦艦を軸にします」
艦隊の艦種についてもだ。セーラは言及した。
「そして巡洋艦と駆逐艦を」
「空母はどうされますか?」
イギリス妹は空母を話に出してきた。
「それは送られないのですか?」
「航空母艦ですか」
「はい、あれはどうされますか?」
「送りたいのですが」
セーラの顔が曇った。空母についてもだ。
「ですが。北欧の吹雪を考えると」
「艦載機を出せないからですね」
「我が軍の艦載機は残念ながら非力です」
「シーファイアとソードフィッシュは」
「ですから」
艦載機に問題があるというのだ。
「北欧には送れません」
「わかりました。それでは」
「はい、送るのはあくまで戦艦を主軸にします」
北欧の気候を考えてだ。そうするというのだ。
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