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おぢばにおかえり

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第四十二話 妹達の誤解その六

「先輩の天理高校でもおみちでも奥華でも後輩の阿波野新一です」
「中村千佳です」
「あっ、まだお名前言ってませんでしたね」
 千恵もここで言ってきました。
「中村千恵です」
「千恵さんに千佳さんだね」
「はい、このお家の次女でして」
「私は末っ子です」
「三人姉妹って聞いてたけど」
 阿波野君はここから言いました。
「本当にそっくりだね」
「よく言われます」
「何かと」
「可愛いって言われるよね」
 妹達にこんなことも言ってきました。
「いつも」
「いえ、全然」
「そんなこと言われないですよ」
「それどころかブスって言われますよ」
「男の子達から」
「それは言う方がおかしいから」
 妹達に対してもこう言うのでした。
「本当にね」
「そうですか?」
「言う方がおかしいんですか?」
「そうだよ、三人共特に先輩はね」
 私の方を見てです、妹達にさらに言いました。
「アイドルも声優さんも何でもいけるよ」
「だといいですけれどね」
「アイドルになれたら」
「絶対にトップアイドルだよ、もう先輩位になると」
 また私を見てきました。
「トップアイドル間違いなしだから」
「この子いつもこんなこと言うのよ」
 妹達にこのことを断りました。
「変な子でしょ」
「ふうん、成程ねえ」
「そういうことね」
 どういう訳か妹達は私の言葉ににやにやしだしました、そのうえで私と阿波野君を交互に見てそのうえでまた言いました。 
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