| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十二話 妹達の誤解その四

「別にね」
「あら、そうなの」
「ええ、これといって」
「じゃああの娘も呼んで」
 下の妹もというのです。
「千佳もね」
「それでなのね」
「四人でお話しましょう、というか聞きたいわ」
「何を聞きたいのよ」
「学校でのお姉ちゃんのことよ」
 こう言ってきました、ちなみにこの娘の名前は千恵といいます。千里、千恵、千佳で三人共同じ名前が入っています。
「何かとね」
「何かとって何もないわよ」
「まあまあ、じゃあ先輩お願いしますね」
「阿波野でいいよ」
 阿波野君は千恵に笑って言いました。
「それでね」
「じゃあ阿波野さんでいいですか?」
「うん、いいよ」
 何か早速仲良くなっている感じです。
「その呼び方でね」
「それじゃあ今から妹呼んできますんで」
 千恵は物凄く明るく阿波野君に言いました。
「四人でお話しましょう」
「そうしようね」
「学校でのお姉ちゃんのお話聞かせて下さいね」
「凄くいい先輩だよ」
「そうなんですね」
 明るいやり取りをしてです、千恵は二階に上がっていきました。そして阿波野君は千恵を見送ってから私にお顔を向けて言ってきました。
「可愛い娘ですね」
「ええ、よく言われるわ」
 このことは本当にです、千恵も千佳もとにかく可愛いと言われています。
「私と違ってね」
「いえいえ、先輩だったらアイドルにもなれますよ」
「またそんなこと言って」
「冗談抜きでデビューされたらどうですか?」
 いつもですがこんなことを言ってきました。
「絶対にトップアイドルになれますよ、声優さんもいいですね」
「だから私なんかね」
 ブスだって言われたこともありますし、子供の頃に。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧