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ドリトル先生と春の花達

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第二幕その四

「桜は楽しめるからね」
「さて、じゃあね」 
 最後の言ったのは老馬でした。
「僕達も先生と一緒にいよう」
「皆も一緒だと」 
 王子も皆の言葉を聞いて言いました。
「いつも通りでいいね」
「そうだね、はじめてを恐れることはないけれど」
 先生が王子に応えました。
「一人だとどうしてもね」
「どうしてもだよね」
「寂しくて不安になるから」
「だからだね」
「皆もいるとね」
 それでというのです。
「全然違うから」
「だからだね」
「僕と皆はいつも一緒にいるから」
 先生はその動物の皆を見て王子にお話しました。
「安心出来ているしね」
「僕もだね」
「うん、王子もね」
「皆と一緒だから」
「安心してね」
 このことがあるからというのです。
「是非ね」
「そうさせてもらうよ」
「是非ね、それとね」
「それと?」
「この紅茶どうかな」
 そのロイヤルミルクティーのお話もするのでした。
「これは」
「いいと思うよ」
「そうなんだね」
「うん、どういった葉なのかな」
「スーパーで買ったものだよ」
「普通に?」
「そう、普通にね」
 それこそというのです。
「買ったものなんだ」
「ううん、日本は普通のお茶でも」
「凄く美味しいね」
「そうだよね」
「何杯でも飲めるよ」
 それこそというのです。
「僕もね」
「そうだね、あとね」
「あと?」
「お水は普通のおね」
「水道水を沸騰された」
「それだよ」
「本当にごく普通のお茶なんだね」
 王子は飲みつつしみじみと言いました。
「いつもの」
「そうは思えないね」
「うん、お茶の葉もお水もね」
 そのどちらもというのです。
「特別なね」
「そう思うね」
「そんな味だよ」
「勿論ミルクもお砂糖もね」
 そういったものもというのです。
「普通のもので」
「味はなんだ」
「いつものものでも」 
 それがというのです。
「こうした味になるんだ」
「ううん、それでこの味は」
「僕も飲んで驚いているよ」
 あまりにも美味しくてです。
「本当にね」
「ここまで美味しいんだ」
「そうだよ、じゃあね」
「もう一杯だね」
「飲もうね」
 こう言いつつです、先生はお茶菓子も出しました。それはいつもの三段のティーセットですが。
 そのティーセットもです、先生はこう言いました。 
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